「春休みの宿題は『桃鉄』を10年以上プレイ」“教育版”も存在、全国7000校以上が導入するスーパー学校教材に
Xに《春休みの宿題》と書かれた印刷物の画像が投稿された。そこには、題名のとおり教科ごとの“宿題”が記されているが、ある一文に注目が集まっている。 【写真】「桃太郎電鉄を、10年以上プレイする」宿題の内容が話題となったXの投稿 《国語 学習漢字ノート》 《社会 おいしそうな地方の郷土料理を1つ選んでレポートにまとめる》 といった言葉に続き、《可能な人のみ》の注釈付きでこう書かれていた。 《桃太郎電鉄を10年以上プレイする》
『桃鉄』の“教育版”
『桃太郎電鉄』とは、1988年に発売されてから現在に至るまで、多くの人に親しまれているテレビゲーム。通称『桃鉄』と呼ばれ、日本中を電車で移動しながら各地の名物や特産品などの“物件”を購入し、最終的に資産の多寡を競うボードゲーム形式のコンピューターゲームだ。 下校のチャイムが鳴ったら一目散に自宅へ戻り、ゲーム機のコントローラーを握った人も多いはず。しかし、夢中になっているときに母親から「勉強しなさい」と言われるゲームが、学校現場で使われているとは、どういうことか。 「もともと原作者である、さくまあきら先生が『桃鉄』を教育に活用したいという思いを持っていました。そこに『桃鉄』シリーズ最新作の制作を2019年に発表をしたところ、立命館小学校の先生から“教育現場に使えないか”というご提案をいただき、具体的な検討と制作が始まりました」 こう話すのは『桃鉄』シリーズを販売する『コナミ』プロモーション企画本部の担当者。実は『桃鉄』に“教育版”が存在するというのだ。 ただ、同社担当者は冒頭のXの投稿も確認したうえで、こんなことを言う。 「おそらくXに投稿されている内容は『ニンテンドースイッチ』でプレイできる商品を指していると思われます」
『桃鉄』は、ゲームをスタートする際、最終的に勝敗を決めるまでの“期間”を1年ごとに設定できる。冒頭の印刷物には《10年以上プレイ》と書かれているが、“教育版”は3年までしか遊ぶことができないという。 とはいえ、学校の宿題になるぐらいなのだから、子どもたちにとっては学習効果があるはず。SNSでは、 《確かに桃鉄やっていると都道府県を覚えられる》 《桃鉄で地名覚えた人はけっこういるはず》 《特産品は覚えるかもね》 《桃鉄で各地方の特産品・グルメを知れるから、旅行に行ったときでも、その知恵は活躍する》 《息子は桃鉄で地理や歴史、人間関係の勉強もできた》 などと、自身の体験から“勉強になった”との声が。