《あなたのために猫を拷問しますよ》「眼球まで全身隙間なく針を刺す」「硫酸をかけて溶かす」…拷問の果てに犬猫を殺害する中国「動物虐待ビジネス」の残酷な実態
虐待サイトには世界中から数十億アクセス
猫は木に縛り付けられ、3日間にわたり拷問を受けた。 熱したフォークで身体を突き刺さされ、爪を一枚ずつはがされ、指も切断された。首に有刺鉄線が巻かれ、水辺まで引きずられ、水に入れては引き揚げる、を何度も繰り返された。再び木に吊るされると、腹部を何度も何度も殴打され、ボロボロになって虫の息の状態になったところで最後はビニール袋に入れられ、生きたまま、焼き殺された。 「Cが虐待を続けた理由は『猫が鳴かなかった』から。猫は死の直前になるまで鳴き声を上げずに、苦しみに堪えていたようです。男は『鳴け、鳴け』と言っても猫は鳴き声をあげなかった」 自分たちよりもずっと体の大きな人間に蹂躙され、なぶり殺しにされる猫の苦しさ、恐怖心、その心情を思い図ることはとてもできない。 「Cとその動物虐待信者たちのグループはアメリカ・アリゾナ州からドメインを入手し、動物虐待専門サイトを運営していました。サイトには中国だけではなく、タイ、ベトナム、ブラジル、アメリカなど世界中から数十億ものアクセスがあったそうです。牛柄の猫の動画には1日で20万アクセスがあった」 だが、Cたちが撮影、販売していた動画は氷山の一角に過ぎない。 「子猫のミキサー動画を撮影したは『猫中毒セラピスト』という猫虐待グループのリーダーで、普段は銀行員でした。高校生のころから動物虐待を行っており、過去10年以上にもわたって蛮行を続けていた。死亡した動物は1万匹以上だと言われています」 Wの動画に憤怒した中国の人々は、彼らのグループの構成員を特定した。さらに特定されたWの勤め先には抗議の声が相次いだという。そのためWは解雇され、当局に15日間勾留されていた。 事件発覚後、「飼い猫が行方不明になっている」「販売された猫がうちの猫に似ている」などと近隣住民らが名乗り出た。確かめようと人々が詰め寄るもWは雲隠れ、Wの父母にいたっては「お前たちのせいで収入が途絶えた」と言い放ったという。 だが、関係者によるとこれは何も中国だけの問題ではないという。中国の動物虐待ビジネスの背後には日本の虐待愛好家たちの存在があったのだ。 つづく後編記事『「発端は日本の“黒ムツ”」猫13匹を殺害した元税理士ら日本の動物虐待犯たちが、中国「動物虐待ビジネス」で神格化されるおぞましさ』では、その実態の深層にさらに迫っています。
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