もう迷う必要ナシ!保険会社の創業者がズバリ答える保険選びの「最終結論」【出口治明氏が解説】
いざというときのために保険は必要とわかっていても、どのタイプの保険を選ぶべきなのか迷ってしまうものです。本記事では、『働く君に伝えたい「お金」の教養 』(ポプラ社)から、著者の出口治明氏が「私に必要な保険って結局どれなの?」の悩みにズバリ答えます。 【早見表】疾病別「平均治療費」…120の疾病の入院治療費/入院外治療費<令和2年度医療給付実態調査>
ライフステージ別オススメの保険
自分がどの保険を選ぶべきか悩んでいる人に向けて、ライフステージ別にオススメの保険を考えていきましょう。 独身の人は「就業不能保険」でじゅうぶん。死亡保険は無用 まず、独身のみなさんは、デメリットとして自分の生活を支えてくれる家族がいない反面、自分の収入で支える家族がいないというメリットもあります。自分ひとりが生活できればいいわけですから、「就業不能保険(※)」ひとつでじゅうぶんでしょう。 ※病気やケガで働けなくなったとき、月々もらっていた給与のように給付金を受けとることができる保険。 ときどき、独身にもかかわらず自分に死亡保険をかけている人を見かけるのですが、こんなものは無用の長物。だって、自分が死んで蛇口が止まったところで、それ以上水槽に水は必要ないでしょう? 扶養家族がいないのですから。 パートナーがいる人には「就業不能保険」が必須 そして、パートナーと一緒に暮らしているみなさん。いまは、男女を問わず、正規・非正規を問わず、働き続けることを基本に考えたほうがいいでしょう。どちらかが亡くなっても、共働きをしていれば「生活できなくなる」ことはまずありません。パートナーの死は悲しいし、ひどく落ち込むことですが、自分が生きていく分には致命的ではないのです。 しかし、どちらかが大きな事故にあって、身体が思うように動かなくなったら大変です。家を買っていれば家のローンを払わないといけないし、ヘルパーさんを雇うにもお金はかかります。パートナーも看病のために長期で休みを取らないといけないかもしれず、それによって給与が下がれば、結果的には家計が火の車になるかもしれません。 そんなときのために、パートナーと一緒に就業不能保険を買っておくと安心です。これは、お互いへの愛情です。どちらかの蛇口が止まってしまっても、保険が適用されて月々10万、20万円と入ってくれば家計の負担はかなり軽くなります。それに、自分の看病・介護代は自分で捻出すると考えたほうが、世話される身としても気がラクというもの。愛するパートナーのためにも、自分のためにも、就業不能保険は必須です。 パートナーが専業主婦(主夫)/パートナーの稼ぎが少ない人は「死亡保険」も どちらかが亡くなったあと、残されるパートナーの稼ぎが自立するには少ない、もしくはすでに専業主婦(主夫)になっている、という場合。このケースでは、養っているほう(稼ぎの多いほう)に死亡保険をかけたほうが安心です。稼ぎが多いほうが、就業不能保険と死亡保険の2つを買う。稼ぎが少ないほうは、買うとしたらシンプルな医療保険を選ぶのがセオリーです。
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