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　タイ中央銀行（ＢＯＴ）は16日、金融政策委員会（ＭＰＣ）会合で、政策金利（翌日物レポ金利）を0.25％引き下げ、2.25％にしたと発表した。政策金利は８月まで５会合連続で据え置かれており、予想外の利下げとなった。 　ＭＰＣ会合では、７人中５人が利下げに賛成した。ロイター通信による事前の予想では、28人のエコノミストのうち、利下げを予想したのは４人にとどまった。国内でインフレ率が低水準にとどまる一方で、景気が低迷していることを踏まえた金融緩和とみられる。 　また、中銀が政策金利を据え置きした場合、バーツ高が一層進行する可能性が指摘されていた。バーツの対米ドル為替レートは、10月３日以降は１米ドル＝33バーツ台だったが、政策金利が据え置かれた場合は32バーツ台になるとの予想が出ていた。タイ証券取引所（ＳＥＴ）メインボードの総合株価指数「ＳＥＴ指数」は、前日の終値1465.03から16日午後３時までに、一時1,480台まで急伸した。 　政策金利を巡っては、セーター前首相をはじめとした政府関係者や、業界団体が中銀に対して繰り返し引き下げを求めていた。現政権でも、ピチャイ副首相兼財務相が景気を刺激する必要性を繰り返し主張し、早期の利下げを求める考えを示していた。 　中銀は今年のタイの経済成長率予想を2.7％とし、前回予想の2.6％から引き上げた。2025年については2.9％としている。世界銀行は今年の成長率を2.4％、25年は3.0％としている。