沢尻エリカ容疑者逮捕の波紋 大河撮り直しならNHK働き方改革にもダメージか
沢尻エリカ容疑者(33)の逮捕は、芸能界各方面に波紋を広げている。まず気になるのが来年1月のスタートを待つばかりだったNHK大河ドラマ「麒麟がくる」だが、同ドラマは代役も含め対応策を検討中という。ほかに出演CMの関係者らも対応に追われている状況だ。“沢尻ショック”はどこまで広がるのか。
大河撮り直しか ネットでは代役予想も
既報の通り、「麒麟がくる」は6月にクランクインしており、沢尻容疑者は織田信長の正妻役という大役をつとめていた。すでに10話分の収録が済んでおり、これから代役を立てて撮り直すには大変な労力と時間がかかるという。 「大きな役だけに、撮影にからむキャストも少なくないものと思われます。それらキャストのスケジュールを撮り直しのために確保しなければならない。すでに制作側が各キャストの所属事務所にお詫びかたがた調整中のようですが、これだけでも大変な損害といえます。現在放送中の大河『いだてん』も、ピエール瀧の逮捕で急きょ代役を立て撮り直しましたが、今回の沢尻容疑者の場合は役の大きさなどから考えてそれ以上のダメージ。NHKは女性記者の過労死から2017年12月に働き方改革宣言を出し、大河でも『いだてん』から収録時間の短縮を推進するなどしていた矢先ですが、これでは現場を円滑に進めるどころの騒ぎではなくなってしまいます。もし撮り直しが間に合わなければ、放送延期の可能性も出てきます」と、スポーツ紙の40代男性記者は話す。 ネット上ではすでに、沢尻の代役が誰になるか予想合戦も繰り広げられている。
出演CMも動画削除など対応続々
一方、CM各社も対応に追われる。サントリーはWebからCM動画を削除。逮捕前日に新CMをスタートさせたIndeedも公式YouTubeから動画を削除、当面放送を見送るという。P&GもCMの差し替えなどの対応を行い、マンダムもキャンペーンサイトを削除するなど、甚大な影響をおよぼしている状況だ。 「損害額は億単位。沢尻容疑者の事務所関係者も関係各所への謝罪と今後の対応に飛び回っています。今回所持していたMDMAについては使用していないが過去にはLSDやコカインを使ったことがある、といった供述をしているとの報道も出ています。近年、せっかく女優としての評判を高めてきたのに、いずれにしてもこれでは芸能界復帰のハードルはかなり高いといえます」と嘆くのは、民放放送局の40代男性プロデューサーだ。 捜査の進展を待つとともに、各方面への余波についても注目していきたい。 (文・志和浩司)