【今月おすすめの本】朝井リョウ『生殖記』他3編
『イグアナの花園』 上畠菜緒 ¥2090/集英社
子どもの頃から動物の言葉がわかる美苑(みその)は、グリーンイグアナのソノと出会い、特別な友情を育んでいく。大学院生になったある日、美苑は母親の余命宣告とともに「婚活をしてほしい」とのお願いをされる――。人づきあいに向き合う美苑の成長ぶりと、ソノとのつながり、そして彼女を見守る周囲の優しさに心がなごむ小説。花の描写も美しく、読後はゆったりとした気分に。
『二つ以上の世界を生きている身体(からだ) 韓医院の人類学』 【著】キム・テウ 【訳】酒井 瞳 ¥2420/柏書房
中国の漢方医学を起源とする伝統的な「韓医学」と、西洋医学が併存する韓国。医療施設の構造、診療方法、医学用語や薬の処方に至るまで、西洋医学とは対照的な韓医学の現場をフィールドワークし、その特徴を臨場感をもって浮き彫りに。韓国文化をより深く知りたいと思った際に、おすすめの1冊。
『水晶玉子のオリエンタル占星術 幸運を呼ぶ365日メッセージつき 開運暦2025』 水晶玉子 ¥2000/集英社インターナショナル
空海がもたらした宿曜経(すくようきょう)を、占術研究家の著者が現代に生かした「オリエンタル占星術」。本著では27宿ごとの基本性格や総合、恋愛、仕事などの運気、365日の開運メッセージ、12星座と組み合わせたランキングなど楽しいコンテンツがたくさん。2025年をよりハッピーに過ごすための、ヒントにしてみて! Staff Credit イラストレーション/SAITOE こちらは2024年LEE11月号(10/7発売)「カルチャーナビ」に掲載の記事です。