海沿いに位置するつくみん公園は週末、市内外から多くの家族連れでにぎわう。市津波ハザードマップで浸水が予測されている＝津久見市港町

　大分県津久見市は防災力強化に向け、新たにウェブ版ハザードマップの作成に取り組む。市内各地にQRコードを設置し、スマートフォンなどで災害情報を確認できる市独自の仕組みも導入。市民や観光客らの自主的な避難行動を促し、被害の軽減につなげる。 　市のハザードマップは2013年4月にまとめた「津波」をはじめ、「土砂災害」「洪水」などがあり、全世帯にポスターなどを配布している。 　市は本年度、複数の災害関連情報を一括にまとめた市民向け冊子「総合防災マップ」の作成を進めている。今回は土地勘のない市外の通学・通勤者らにも利用しやすいよう、ウェブ版をつくることにした。 　現在、国のサイトで津久見市を含む全国のハザードマップが閲覧できるが、検索設定などに時間がかかる場合があるという。 　市防災危機管理室によると、専用のQRコードは市内の公共・観光施設などに配置する予定。スマホやタブレットといった携帯端末で読み込むと、ツークリックで津波浸水想定区域や最寄りの避難場所などが見られるよう構成する。 　市は本年度中の運用開始を目指し、市議会9月定例会に作成業務委託料（212万1千円）を計上した補正予算案を提出した。 　石川正史市長は「つくみん公園などには市外の家族連れも多い。皆さんが必要な情報を把握していち早く避難できるよう、環境を整えていきたい」と述べた。