長生きするために今日からできる簡単なこと…テレビを見る1時間を散歩や睡眠に(海外)
ずっとテレビを見ている人は、年を取った時に不健康になる傾向にあることが、ある研究で分かった。 だが、テレビを見る代わりに1時間歩くだけで、良い年の取り方ができるかもしれないと科学者は話している。 世界は2050年までに、人口の20%が65歳以上になると予測されており、健康な年の取り方が重要になっている。 テレビを見る時間を減らすことで長く生きることができるかもしれないと新たな調査結果が示している。 ハーバード大学T.H.チャン公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)の研究者が、じっと座っていることと軽度の運動が健康な年の取り方にどのような影響を及ぼすかを調査した。 世界は2050年までに、人口の20%が65歳以上になると予測されていると研究者は述べている。これを踏まえ、慢性疾患や認知の低下、身体的衰えなど、加齢に伴う問題を回避することができる生活要因を特定したいと研究者は考えた。健康的な年の取り方については、70歳時点で慢性疾患がなく、身体機能、記憶、精神衛生に問題がないことと研究者は定義した。 この研究は、女性の慢性疾患のリスクの要因を調査するナーシーズ・ヘルス・スタディ(Nurses' Health Study)に参加した4万5176人の女性から20年間にわたって集めたデータを使い、テレビを見ていた時間と運動をしていた時間の週平均を比較したもので、6月11日、医学雑誌『JAMAネットワーク・オープン(JAMA Network Open)』で発表された。 その結果、テレビを見ていた時間の方が長かった人の年の取り方は、健康でない傾向にあることが分かった。テレビを見る時間が2時間増えるごとに、健康に年を取ることができる確率は12%減となった。 一方、運動をしていた時間が長ければ長いほど、健康に年を取ることができる確率は上がった。1日2時間歩くか立っているかで、健康な年の取り方ができる確率は12%増えた。そして運動の強度が高いほど、その確率は上がった。 じっと座ってテレビを見る時間を、毎日たった1時間、普通のペースで歩くなどの中程度から激しい運動に置き換えるだけに変えるだけでも、健康に年を取ることができる確率は28%増える。
テレビを見る時間を減らして、その分、歩く
この研究結果から、研究者は健康になる生活要因を特定した。テレビは1日3時間まで、1日3時間以上歩くか立つ、1日30分以上普通のペースで歩くなどやや激しい運動をする、太り過ぎない、ということだ。 また、睡眠時間が毎晩7時間以下という参加者は、テレビを見る時間を睡眠に替えることで、健康に年を取ることができる確率を上げることができるということも分かった。
Serafina Kenny