【アジアバドミントン選手権】大堀彩が準々決勝進出。「来た球を相手のコートに絶対に返すという、がむしゃらさだけで戦った」
4月11日にアジア選手権(中国・寧波)3日目が開催され、各種目の2回戦が行なわれた。ここでは、試合を戦った日本選手のコメントを紹介する。 大堀彩 女子シングルス2回戦:戴資穎(台湾)2-0で勝利 ――試合を振り返って 今日は今日で、いつもとは違う試合展開。勝ち負けを考えていなくて、来た球を相手のコートに絶対に返すという、がむしゃらさだけを持って戦いました。 ――強敵相手にねばり勝ち 正直、五輪レースの最終戦で、体も限界に近づいている感じがします。自分の中でも、コンディションを維持するので精いっぱい。上げていくことはできていない状態です。でも、そこを乗り越えた先に何かいいことがあるかなと。やってみないとわからないので、最後までねばって、ねばって、それでダメなら仕方がないと思って、それくらい楽な気持ちでやれたのがよかったと思います。 ――体はきつくても、精神はいいコンディションだった? その通りだと思います。体がボロボロになってきているのを、自分で感じている。でも、このまま終わってしまってはもったいない。レースの最後を戦い抜くと決めて(現地に)入ってきたので「体がきつかったです」で終わるのは、自分で許せなかった。そこをカバーするために、メンタルが生きた。戦術を考えて球回しをする体力は、今日は残っていない。もう考えずに、ただ、がむしゃらにやっただけでした。 ――その状態で戴資穎に勝つことができた そこは大きな成長だと思います。私も前半は思うように動けなかっけど、相手にも何かコンディションで悪いところは、抱えていたと思います。今は、そのとき、そのときで誰が勝つかわからない。今日は、体がきついなりにメンタルでカバーしきれた。体より気持ちが大事だと、あらためて感じました。 ――ビッグネームを破る試合が続いている 去年の秋からパフォーマンスが上がってきた。でも、今までやってきたことは、大きくは変えていません。ずっと続けてきたことが、開花してくれたのかなという感じです。 (そのきっかけは)今までの自分に一番足りなかった泥臭さなのかなと思う。今までは練習しても、試合になるとメンタルで崩れて負けることが多かった。でも、レースは試合が多くて、試合を重ねる中で自分が成長した。大会数が多過ぎて、正直、本当にどこまでもつのかという思いでやっていましたけど、でも大会数の多さが自分を成長させてくれたと、プラスに考えれば言えるのかなと思います。
取材・写真 平野貴也 構成 バドミントン・マガジン編集部