【新極真会】全日本大会に海外勢が来襲!強烈かかと落としKOで注目のデンマークの新鋭も参戦
10月5日(土)と6日(日)東京体育館にて、新極真会主催『第56回全日本空手道選手権大会』が開催される。 新極真会の全日本大会は基本的には日本人選手の出場しか認められていない。それは4年に一度の世界大会と世界ウエイト制大会の日本代表予選となっているからだが、今年の第56回全日本空手道選手権大会はそれらに該当しない4年に一度しか 訪れない海外勢が出場可能な全日本大会となる。 そこに19年の世界準優勝のマシエ・マズール(ポーランド)ほか、強烈かかと落としKOの注目の21歳でサミュエル・ハラス(デンマーク)も参戦する。 【フォト&動画】全日本大会、脅威の海外勢!注目の新鋭ハラスの強烈カカト落としKO映像も 今大会に出場する外国人選手で最も脅威の存在となるのは、19年の第12回世界大会準優勝のマシエ・マズール(ポーランド)だろう。7月のKCCでは1回戦で敗れるという結果に終わったが、ヨーロッパ大会重量級では一時期優勝の常連であり、一昨年の世界ウエイト制大会重量級でも準優勝を果たしている。実績で言えば今大会に出場する海外選手では最もベテラン強豪である。 昨年の世界大会では遠田竜司に敗れたが、依然強豪の一角であるのは変わらない。 マズールは非常に強烈な下突き(ボディアッパー)を武器に持つ。これまで多くの選手がこの技の餌食となった。第12回世界大会で決勝を争った島本雄二もマズールの下突きの威力には驚かされたという。 今大会では多田成慶と同じブロックに入る。多田は強烈な鉤突き(ボディフック)を得意とするので、対戦が実現すれば強打の打ち合いが期待される。 KCCに出場したもうひとりのポーランド人がマレック・ヴォルニーだ。ヨーロッパ大会の軽重量級の優勝の常連であり、ヨーロッパ無差別級で優勝した経験もある。第45回全日本大会では5位に入賞。長身から繰り出される上段ヒザ蹴りを得意とするので、身長的に不利な日本人選手は要注意だ。 ジョージアからは今年のヨーロッパ大会軽重量量級王者ダヴィッド・ムスカラゼが出場。ジョージアは軽量級に強豪選手が多く、今年のヨーロッパ大会では5階級中、軽い方から4階級をジョージアの選手が制した。ムスカラゼもかつては軽量級の選手だったが、年々階級を上げ軽重量級の選手となった。軽量級時代のスピードのままパワーアップした組手は日本選手にとっても大きな脅威となるだろう。 上記のベテラン強豪と共に今トーナメントに出場する海外選手で最も注目したいのはデンマークのサミュエル・ハラスだ。まだ21歳の新鋭だが、ハラスは昨年から空手留学で来日し、緑代表が率いる新極真会福岡支部で修行を続けメキメキ実力を付けている。日本修行中にも積極的に大会に出場し東京都大会、全四国大会、北海道大会で優勝。 昨年は世界大会にも出場。3回戦まで勝ち進むも、日本での同門である福岡支部の亀山真に敗れたが、今年のヨーロッパ大会では中量級で準優勝を果たした。 緑代表のもとで修行したヨーロッパ人といえば、ヴァレリーキックの生みの親ヴァレリー・ディミトロフを思い出す。 緑代表も「武道精神を持つ」とハラスを高く評価する。 そのハラスだが、上段系の蹴り技を得意とし、彼のInstagramでは上段廻し蹴りや上段後ろ廻し蹴り、上段ヒザ蹴りなどで一本勝ちを決める動画が公開されている。多彩な上段蹴りを駆使するハラスだが、最も目を引くのはカカト落としだ。東京都大会では強烈なカカト落としで対戦相手をマットに沈めた。 また福岡支部のInstagramには縦横無尽に切れ味鋭い蹴り技を放つ稽古姿の動画がある。 ヨーロッパの新たなスター選手となる可能性を秘めたハラスが全日本のトーナメントでどこまで勝ち上がるか要注目だ。