【天皇賞春】時代に逆行する〝攻め〟の臨戦過程で一段上へ進化 テーオーロイヤルが「人馬の絆」と「不屈の精神力」で2年前3着のリベンジへ!
[GⅠ天皇賞・春=2024年4月28日(日曜)4歳上、京都競馬場・芝外3200メートル] 今週末の京都メインは伝統のGⅠ天皇賞・春(28日=芝外3200メートル)。人馬の“絆”がモノをいう長距離戦において注目したいのは鞍上・菱田と二人三脚で歩んできたテーオーロイヤルだ。長期ブランクを経験しながらも陣営の想像をも超えるパワーアップを見せ、しかも近年のトレンドに逆らうようなタフなローテで挑む大舞台。“常識”を覆し、2年前3着のリベンジを果たす時がやってきた。
前走5馬身差Vは完全復活〝プラスα〟のレースぶり
ダイヤモンドS→阪神大賞典と長距離重賞を連勝し、春の盾制覇に王手をかけたテーオーロイヤル。22~23年のシーズンに右後肢の骨折で約11か月の長期休養を余儀なくされた馬が、これほどまでのV字回復を見せるとは…。同馬の上昇カーブは常識のさらに上を行っていると言っても過言ではないだろう。 「普通、ケガで痛い思いをした馬は復帰してからも当時の記憶が影響するのか、全力疾走しようとしてもどこかでブレーキをかけてしまうことが多いんだ。テーオーロイヤルのようにケガをした後でも、これだけ走れる馬というのは記憶にないね」 愛馬の頼もしい復活劇をこう評価するのは岡田調教師。前走・阪神大賞典は渋った馬場に一抹の不安を抱える中での5馬身差快勝劇を「完全復活“プラスα”というレースぶり」と表現し、「以前に比べてトモに力強さが増してきたし、無駄な力を使わずにいい走りができるようになってきた」と目を細める。 もちろん、強調材料は肉体・精神面のプラスαの進化だけにとどまらない。スポットライトを当てたいのは本番に向けたローテーションだ。一昨年はダイヤモンドS(1着)から約2か月半の間隔を取っての参戦。それでも3着に終わった結果を受け、そこからさらに上を狙うにはどうするか? それを念頭に置いたのが今年のダイヤモンドS→阪神大賞典の“攻めた”臨戦過程だった。もっとも現代競馬においてGⅠに向かうローテは直行=省エネが主流であり、本番前に3000メートル超のレースを2回使うのはある意味、賭けでもあった。しかし…。
【関連記事】
- 【天皇賞春・先手必勝】屈辱の2桁着順からの大逆襲「ダメージは最小限にとどめられた」8歳馬シルヴァーソニック盾奪取への条件
- 【天皇賞春・展望】菊花賞馬ドゥレッツァ&ダービー馬タスティエーラを古豪テーオーロイヤルが迎え撃つ 多士済々で馬券的にも興味深い一戦
- 【天皇賞春・カギを握る「1週前追い切り」ランキング1~5位】上位評価馬が桜花賞、皐月賞を連勝!逆襲へ向けて大敗後でも侮れない存在が…
- 【天皇賞春・厩舎直送】8歳馬シルヴァーソニックが巻き返しへ意欲 「京都自体に悪いイメージはないので。上積みがありますから…」
- 【天皇賞春・厩舎直送】〝盾男〟武豊を背に牝馬サリエラが勝ち負けへ 椎本助手も期待大「ゲートを出た感じでポジションを決められると思うので」