オフテイストの原付二種・ヤマハPG-1/ホンダ CT125ハンターカブ/クロスカブの使い勝手を比較!〈居住性/ユーティリティ/灯火類〉
居住性&ユーティリティは3車3様
ところでカブ系やPG-1に共通している、4速リターン式はギヤポジションが把握しにくいという弱点がある。PG-1はデジタル要素なしだが、なんとギヤのインジケーターを装備していて便利。一方のCT125ハンターカブはフルデジタルだが、インジケーターなし。クロスカブ110は指針式速度計とデジタルパネルでインジケーターありと、3車3様の展開だ。 ────────── PG-1 ────────── ◆シンプルな佇まいだが、視認性に優れた楕円ミラーを装備する。メーターはアナログスタイルで速度のほかにオドメーターと燃料残量計、オレンジ色に光って見やすいギヤポジションインジケーターを装備する。 ◆ハンドルバーからフレームカバーまでの距離はもっとも近い、フレームカバーは膝を当てやすい形状でリーンアウトのライディングフォームも一般的なモーターサイクルと同様に決まる。 ◆前後がフラットに繋がるシートは形状がスリムで体重移動の自由度はピカイチ。フロントシートを開けると燃料タンクがあり、フック式のヘルメットホルダーも。 ◆フレームカバーを開けると電装部品が入っている程度。3車中では唯一タンデムステップをフレームにマウントしており、路面の凹凸がパッセンジャーに伝わりにくく乗り心地も良好。 ────────── クロスカブ110 ────────── ◆丸型ミラーに丸みを帯びたメーター、ユニットステアならではのステアリングヘッドまわりのコンパクトさが特徴的だ。メーターには速度と距離計のほか燃料残量計、時計、液晶表示のギヤポジションインジケーターがある。 ◆ハンドルバーからフレームカバーまでは距離が大きく、膝でのコントロールはできないが跨るときの馴染みやすさはイチバン。もっとも“カブ的”といえる。 ◆シートを装備するのはライダー側のみで、後ろには小ぶりだがしっかりしたキャリアを備える。タンデムするにはシートクッションの追加が望ましい。シートを開けるとシンプルに燃料タンクが現れる。 ────────── CT125ハンターカブ ────────── ◆ハンドルバーは高めで丸型ミラーを装備。メーターは反転表示のLCDで、下部に各種インジケーターが並ぶ。3車中では唯一ギヤポジションインジケーター非装備。 ◆フレームカバーからハンドルバーへの距離はかなりあり、スタンディングしやすい位置関係だ。ハンドルバーマウントのウインカーは転倒時に壊れにくいのが特徴。フレームカバーは膝が当たらない位置関係だが、後ろに向かって幅が広くなっており、アップマフラーと相まって脚をまっすぐ下ろすのが難しい。シート高の数値からイメージするよりもやや足着きに難ありかも。 ◆前端が絞り込まれた三角形のシートと大型リヤキャリアを装備。そのキャリアに繋がるハイマウント吸気ダクトによって水深50cm程度あっても渡河できる(よい子は真似しないように)。 ────────── キーからもキャラクターの違いが見える ────────── ◆意外と車両のコンセプトが見えたりするメインキーはこんな感じ。左からクロスカブ110、ハンターカブ、PG-1だ。 ────────── 久しぶりにハロゲンランプを見た! 灯火類を比較 ────────── LEDヘッドライト全盛の現代にあって、PG-1は前時代的なハロゲンランプを採用。流石に配光はカットレンズではなくマルチリフレクタータイプだが、他の2台と比べるとヘッドライトの筐体はやはり大きめ。当然、ウインカーなどもバルブ式だ。 ────────── PG-1 ────────── ◆灯火類は全てバルブ球で、ヘッドライトは黄色寄りの色温度だが、暗所での照射範囲は最も広く安定しており、明るさも一番。路面や周囲の状況はかなり把握しやすい。 ────────── クロスカブ110 ────────── ◆ヘッドライトユニットはスーパーカブ110と共通のLEDタイプをフレームマウント。困るほどとは言えないまでも、あまり明るくない。ウインカーとテールランプはバルブタイプだ。 ────────── CT125ハンターカブ ────────── ◆大きめのLEDヘッドライト(こちらもあまり明るくない)と大型のLEDウインカーを装備。テールランプも幅広タイプのLED式だ。