「40代50代で性欲が増す女性は異常?」専門家に聞いた【大人の性欲】の実態|美ST
40代50代の女性のなかには「こんなに性欲が強いのは異常?」と不安になる人がいる一方で、性欲のなさゆえパートナーとの関係性がぎくしゃくしてしまったという人も。個人差はあるものの、更年期による女性ホルモンの分泌の乱れなどが性欲に影響を与えると考えられています。女性の性欲の仕組みや、性欲を取り戻したい女性におすすめの対処法を解説します。
1.そもそも女性の性欲がわく仕組みって? 性欲には女性ホルモンの「エストロゲン」や男性ホルモンの「テストステロン」、愛情ホルモンの「オキシトシン」などが複合的に関係しています。生理後は性欲が高まり、排卵日から生理前には性欲が減るという声が多く聞かれますが、これはエストロゲンの分泌量が排卵前後で増減することが原因と考えられています。 一方で「むしろ生理前のほうが性欲が強くなる」という人もいるため、生理周期と性欲の関連には個人差があることを押さえておきましょう。 また、テストステロンには性欲を強くする働きがあります。テストステロンは男性ホルモンと呼ばれていますが、女性の体内でも分泌される物質。更年期以降の女性はエストロゲンの分泌が減少して、相対的にテストステロンの影響を強く受けるようになるため、更年期頃から性欲の高まりを感じる場合があります。 なお、オキシトシンは相手との心身の触れ合いによって分泌されるホルモンで、ハグや性行為をすると男女ともに分泌され、性欲が高まります。 2.性欲の仕組みは男女で大きく違う 男女ともにホルモンが性欲に関与しているものの、性欲が高まる仕組みは男女で大きく異なります。 性反応の高まり方の男女間の差異について研究した精神科医のヘレン・シンガー・カプラン(1929-1995)は、「男性の場合は視覚的な刺激などを受けると明確に性欲のスイッチが入って性的興奮につながるが、女性は男性に比べて明確な性欲が出にくい」と報告しています。女性の性欲は、パートナーとのハグやキスなど、精神・肉体的な接触によってゆっくり高まっていくものなのです。 男性と女性では、性欲の高まる仕組みやタイミングが違います。このことを理解しておかないとパートナーとのすれ違いが生じたり、セックスレスになったりするおそれがあるため注意が必要です。