明日F1日本GP開幕。ホンダの鈴鹿スペシャルなど3つの注目点とは?
明日5日から三重県の鈴鹿サーキットでF1日本GPが開幕する。今年の日本GPは鈴鹿で行われる30回目の記念大会となる。鈴鹿サーキットには、1998年、1999年にワールドチャンピオンとなった“フライング・フィン”ミカ・ハッキネンや1996年にワールドチャンピオンとなったデーモン・ヒルらの往年の名ドライバーが多数集結。趣向を凝らしたイベントが、連日行われる予定だ。 今年の日本GPの注目点は3つある。 まずはタイトル争い。鈴鹿はさまざまなタイプのコーナーが絶妙な間隔でちりばめられている。特に7つのコーナーが連続するコースの前半部分にあるセクター1は21戦中、最も難易度が高いセクションとして、ドライバーの腕とマシンの総合力が試される。つまり、鈴鹿で速いマシンとドライバーは、ほかのサーキットに行っても速い。 そのことを物語るのは、鈴鹿を制したドライバーのうち、その年にチャンピオンになっているのが、30回中17回もあるということだ。2012年からは6年連続で鈴鹿の勝者がその年のタイトル争いを制している。 その6年の間で3勝しているのがルイス・ハミルトン(メルセデス)で、2勝がセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)だ。 実は、ベッテルはこのほかにも2009年と2010年にも鈴鹿で優勝しており、鈴鹿での通算優勝回数はハミルトンの3勝を上回っている。今年のタイトル争いはこの2人のマッチレースとなっていて、前戦、ロシアGPで優勝したハミルトンと3位に終わったベッテルの差は50点に広がった。 しかし、日本GPでベッテルが優勝すれば、タイトル争いの流れが一気に変わる可能性もある。ロシアGPでメルセデスがチームオーダーを発令して、先頭を走っていたバルテリ・ボッタスと2番手のハミルトンのポジションを入れ替えたのも、まだフェラーリの逆襲を恐れているからだった。 ただし、ロシアGPで勝利をチームメートに譲ってもらったハミルトンは、素直に喜んでおらず、メルセデスは再びチームオーダーを使用することはできない。そうなると、今年の日本GPはハミルトン対ベッテルの一騎打ちになる可能性が高い。現役最高のドライバーによる、最高の日本GPが見られるかもしれない。