唐津くんち、「翌日祭」で幕 3日間で過去最高64万人の人出
唐津神社(唐津市)の秋季例大祭で、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産「唐津くんち」は最終日の4日、14台の曳山(やま)が市街地を巡る「翌日祭」で幕を閉じた。4日は19万人(唐津曳山取締会発表)の人出で、3日間で過去最高となる64万人(前年比23万人増)が豪華絢爛(けんらん)な曳山の迫力に酔いしれた。 前日に見せ場の「曳(ひ)き込み」を終え、各町に戻って夜を明かした14台は再び唐津神社前に集まり、午前10時、1番曳山「赤獅子」(刀町)を先頭に市内に繰り出した。昼過ぎにJR唐津駅前の米屋町通りに勢ぞろいすると、多くの見物客がスマートフォンやカメラで写真に収めた。 午後の巡行を終えた曳山は夕方、格納場所の曳山(ひきやま)展示場(アルピノ)へ。終わりが近づくと、曳き子たちは名残惜しそうに「エンヤ」「ヨイサ」のかけ声を響かせた。7番曳山「飛龍」(新町)の曳き子を“卒業”する唐津第一中3年の樋口美羽さんは「3歳からくんちに関わり、心に残る3日間にしようと全力で声を出した。これからもずっと続いてほしい」と話した。 過去最高の人出となった理由について、唐津市観光文化課は、曜日の並びが良好だった▽3、4日が好天に恵まれた▽バルーンフェスタのイベントが中止になった▽秋篠宮家の次女佳子さまが佐賀全障スポの観覧に合わせ、10月27日に曳山展示場を訪問された-の4点を挙げた。(松岡蒼大)
松岡蒼大