「めっちゃ混んでるですけど…」 高速渋滞でも「料金所全開放」なぜしない? 常時「一部閉鎖」の理由は? 渋滞の原因は別だった?
料金レーン一部閉鎖の理由とは
高速道路の料金所では、一部の料金レーンが閉鎖されていることがあります。 混雑しているときも閉鎖されているようですが、いったいなぜ、すべての通行レーンを開放しないのでしょうか。渋滞の原因にはならないのでしょうか。 【画像】「えっ…!」これが滅多に見られない「料金所の内部」です!(18枚)
大型連休や年末年始、お盆になると、帰省やレジャーに行く人々によって高速道路が大渋滞します。 もちろん、料金所の前でもクルマが長蛇の列をなしています。なかには、間違ったレーンに並んでしまって右往左往するクルマなどもおり、混沌とした状態になることも。 しかしこのようなとき、混雑しているにもかかわらず閉鎖している料金レーンをみることがあります。 全てのレーンを開放すればスムーズに流れるように思えますが、なぜ閉鎖したままなのでしょうか。 じつは、そもそも高速道路の料金所は多めに設置されているのです。 高速道路が誕生した時代に遡ると、当時の料金の支払い方法は現金でした。 この場合、料金ブースに1台ずつ停まり釣り銭などをやりとりするため、クルマが通過するのに時間を要します。 つまり、現在の料金レーンは現金払いで渋滞を起こさないぶんだけ設置されていることになります。 しかし、2002年にETCでの支払いを導入してからは、レーンでの金銭処理はスピードアップしました。便利かつ料金割引サービスが受けられることからETCは普及し、現在ではほとんどのユーザーに利用されています。 高速道路への入場がシームレスになったなら、不要な料金レーンが出てくるのは自然なことでしょう。 実際にNEXCO中日本の担当者は「ETCの普及により、ETCレーンをご利用されるお客様が増えたことから、一般レーンとして整備されているレーンにつきましては、利用状況に応じて閉鎖しております」と話します。 ただ、必要な数が当初より減ったといっても、実際に料金レーンを撤去するのは難しいといいます。そのため、一部閉鎖というかたちをとっているようです。 一方で、いちど閉鎖した料金レーンもそのままではなく、弾力的に運用されているようです。 たとえば、当日の交通量に応じて必要数を計算し、閉鎖しているレーンを開放することがあるといいます。また、高速道路の交通量を減らすため、あえて開放しない場合もあるようです。