不漁懸念されるハタハタ 青森・深浦で水揚げ
待ちわびた季節の使者-。日本海の冬の味覚「ハタハタ」がここ数日、青森県深浦町南部の旧岩崎村地区で水揚げされている。今期は著しい不漁に終わった前年と同様に不漁となる可能性が指摘されており、最盛期の活況に遠く及ばないものの、20日もハマはにぎわった。 青森県西海岸は毎年12月、産卵のため沿岸に近づく群れを狙うハタハタ漁が盛ん。深浦町松神地区では今期、2~3日前から取れ始めたという。20日午前、船着き場に隣接した作業場では、10人弱の作業員が、沿岸に設置した建網で漁獲されたハタハタを氷が入った箱に詰めていた。 20日はこの作業場からメスは約3キロ、オスは約4キロが入った50~60箱が出荷された。漁師の宮本一男さん(76)は「どのくらい漁が続くか分からないが24、25日ぐらいまでは-と期待している」と話した。 一方、鯵ケ沢町の鯵ケ沢漁港では今期ほとんど水揚げがない状況。19日には、盛漁時に活躍する雌雄選別用の木製の台が早くも解体される光景もみられた。 青森産業技術センター水産総合研究所は今月、青森県で2024年漁期(9月~25年8月)に漁獲対象となる資源量を、23年漁期をやや下回る推定259トンと公表。23年漁期の漁獲量は35トンと01年以降で最少の著しい不漁となっており、今期も同様の不漁となる可能性が指摘されていた。