あおり運転は論外! だけどあおりを誘発するドライバーがいることもまた事実! もし該当したら見直すべき4つの迷惑運転
追い越し車線は一時的に通行するもの
東名高速の追い越し車線で相手のクルマを強制的に停車させ、かつ大型トラックによる追突事故を誘発して大切な命を奪うという衝撃的な事故から厳罰化されたあおり行為。ドライブレコーダーが普及し、防犯カメラが至る箇所に取り付けられている現在においても、なぜか信じられないようなあおり運転をするドライバーがまだまだ存在する。 【画像】あおり運転を誘発しかけない行為8選 そんなならず者には、クルマを運転する資格すらないと思うのだが、あおり行為を誘発させるようなドライバーがいるのも、悲しいかな事実である。なかにはわざと後続車がイラつくような運転をし、その動画をSNSなどで公開することを目的とした、救いようもない輩も一部存在するようだが、「迷惑をかけた運転をしている」という自覚がないドライバーもまた問題といえよう。そういった人たちに限って後続車の通行を妨げるような運転を自らがしておきながら、「あおられた」という被害者意識が強く、軽い気持ちでSNSなどに公開してしまうのだから始末が悪い。 もちろん、未熟な運転のドライバーが悪いといっているわけではない。どのような状況であろうとも、あおり運転をする側が悪いのは明確だからだ。しかし、だからといって必ずしも周囲が正しいともいい難い。少なくとも2回以上あおられた経験をお持ちだというドライバーは、いま一度、自分の運転を見直す必要があるだろう。そんなあおり運転の被害に遭わないためにも、つねに高速道路を活用している筆者が高速道路で見かける迷惑なドライバーについて触れてみたい。 まず代表的なのは、追い越し車線を延々と走り続ける行為。追い越し車線とは、その名のとおり前走する車両を追い越すために存在する、一時的に通行できる車線。つまり、通常は左側の走行車線を走らなければならないのだ。しかし「速度違反をしているクルマが悪い」といわんばかりに、走行車線がガラガラで後続車に追いつかれているにもかかわらず、追い越し車線を走り続ける乗用車を見かける。そういったドライバーは自分が違反をしていないつもりでいるのかもしれないが、高速道路上において追い越し車線を延々と走ることは「車両通行帯違反」に該当するため、立派な違反となる。 道路状況が変わるために明確な規定は存在しないが、走行車線が空いているにもかかわらず追い越し車線を走行する場合、距離にして2km程度で検挙されるという判断で問題ないだろう。普段から高速道路を走行しているドライバーであれば当然知っているようなことなのだが、2022年の車両通行帯違反検挙数は5万7011件で、なんと全体の14.7%という数字が残されているから驚かされるばかりである。そして法定速度未満で走行している場合は、後続車に追いつかれたら進路を譲らなければならないという義務も存在するのだ(道路交通法第27条)。 そのような人たちは、後続車に迷惑をかけているのと同時に、自身がふたつの違反を犯しているということに気づいてもらいたい。単に後方の確認ができていないのかもしれないが、それはそれで問題である。ルームミラーやサイドミラーで安全確認すらできないようなドライバーは、運転をする資格すらないといえるだろう。