武士がバイトに一発合格? 令和にちょんまげ姿を貫く男性、その思いは
■現代ファッションに馴染めず和装に目覚め、ちょんまげまで突っ走り
――普段からちょんまげ、和装をしているとりにくさんですが、きっかけを教えてください。 【とりにくさん】もともと趣味が古く、周囲のキラキラとした現代的ファッションに馴染めず、歳に見合わない古い服装をしておりました。そんなこんなで高校生のある時『日本人なら一着は和服を持っておきたい』と買いに行ったのですが、これが大正解。『なんで今まで無理に洋服を着ていたのだろう、和服でいいじゃん!』となり以降、完全和服の生活になりました。 ――初めてちょんまげをしたのは? 【とりにくさん】月代(さかやき)を剃ったのは、2年半ほど前になります。ある時床屋に行くのをややサボりまして、髪が鬱陶しくなりました。それを殿様風にひとまとめにしてみたところ『そうか! 和服着てるんだしちょんまげにしちゃえ』と…そこからちょんまげに突っ走って行きました。 ――ご家族やお友達の反応はいかがでしたか。この髪型にする前に誰かに相談しましたか? 【とりにくさん】家族や親戚はあきれ半分諦め半分といった感じでした。母には『剃ってもいい?』と確認を取ったのですが『やりたきゃやれば、辞めたくなったら坊主にすればいいんだし』と返ってきました。 ――まげの手入れで大変なことは? 寝る時はこのままなんでしょうか? 【とりにくさん】まげ自体はあまり大変と思ったことがないのですが、全体で言えばやはり月代を美しく保つことですね。端まで綺麗に剃ろうと気合いを入れすぎると長い毛を剃り落としてしまって月代が広がってしまいますし、頻繁に剃らないとだらしなくなってしまうので気を使うと言うか、やや面倒ではあります。入浴やシャワーを翌朝に見送る時は高枕でまげを結ったまま寝ます。ただ入浴を済ませた日でも、落武者スタイルか一つ結びの状態で、日常的に高枕で寝ております。 ――これまでにちょんまげだったことで困ったことはありますか? 【とりにくさん】全くございません。ただ強いて言うならばお葬式ですね。この髪型や服装で出るわけにいかないので、カツラを被ったりと手間がかかりますし常に被り物をしている状態なので鬱陶しいなと思います。