なぜ朝のフルーツは「金」といわれるの?老けない果物ベスト5を紹介!キウイの次にビタミンCが豊富な果物は…
◆ビタミンCの含有量が多い果物 「ビタミンCの王様がいちご、女王様がレモン」と、甲南大学名誉教授の田中修氏がたとえる。 「いちごなら8粒ほど食べれば、一日に必要といわれる100mgのビタミンCをほぼ摂取できます。そしていちごやレモンを上回るのが柿」 ビタミンCの含有量が多い果物を下表に挙げた。ビタミンCが豊富な果物の堂々第1位は、ゴールドキウイ。グリーンキウイのビタミンC含有量も100gあたり71mgとランキング2位だが、ゴールドキウイはその倍の140mgも含まれるのだ。 ただしグリーンキウイのほうが食物繊維が豊富だから、コレステロールや血糖値コントロールの効果が高い。また腸内環境を整える働きも強いだろう。 ランキング3位の柿は、βカロテンも豊富。老けない果物といえるが、糖分が多いため糖尿病の人などは注意しよう。 また格段にビタミンCが多いわけではないが、約20種類ものビタミンとミネラルが含まれる「アボカド」も若返りには欠かせない。 なんと「世界一栄養価の高い果物」としてギネスブックにも認定されている。 「糖質や脂質の代謝を助ける水溶性ビタミンのナイアシンやビタミンB群を多く含むため、新陳代謝を促進し、肌の健康に役立ちます。若返りビタミンといわれるビタミンEも豊富で、骨や歯、筋肉の発達を助けるんです。青魚に多い不飽和脂肪酸を含む唯一の果物でもあり、血管にも良い効果があります」(管理栄養士の望月理恵子氏)
◆回復が早くなる 果物はビタミンCを摂れるほかにもう一つ、良さがある。 果物に含まれる「糖類」が白米と比べてエネルギーに変換しやすいことだ。どっと疲れた時に食べると、“老いが進みそうな疲弊した状態”からの回復が早くなる。 旬のもののほうが栄養効果が高くなるため、管理栄養士で野菜ソムリエ上級プロの岸村康代氏は「冬はりんごや温州みかん」を勧める。 「りんごにはアップルペクチンという水溶性の食物繊維が豊富で、有害物質を吸着する作用があります。もちろん抗酸化力の高いポリフェノールも多く、老化や肥満予防に効果的。一日のうちに何回かに分けてこまめに習慣的に摂ることと、空気に触れて色が茶色くなる前に食べることを心がけましょう」 温州みかんは“肝臓の疲労”に効果があることが、農林水産省所管の研究機関「農研機構」の研究でわかっている。 「その研究は、毎日1本の大瓶ビールを飲んでいても、一日に2~3個の温州みかんを食べていると、肝機能の指標であるγ─GTP値が正常値に保たれるというものです。これはみかんに含まれているオレンジ色の色素のもと、βクリプトキサンチン(抗酸化物質カロテノイドの一種)の効果です」(田中氏) ちなみに、似たような色のビワも抗酸化物質のカロテンやβクリプトキサンチンが多く、老化を防止し、疲労を回復して視力を保つという。