高木豊氏

　2年連続最下位からの浮上を目指す中日の戦いぶりが今季は注目を集めそうだ。 　何といっても注目は、新加入の中田翔だろう。過去3度打点王に輝き、球界屈指のスラッガーでもある中田の加入で若きロマン砲が多いとされるチームにどんな化学反応をもたらすかも注目されている。 【動画】記念の1500安打は二塁強襲安打で達成、中田翔がまた一つ金字塔を打ち立てた 　そんな活気あふれる中日キャンプを訪れ、リポートを届けたのは現役時代は大洋（現DeNA）で活躍、引退後は日本代表コーチも務め、現在は野球評論家として活躍する高木豊氏だ。2月10日に自身のYouTubeチャンネルに「【中日キャンプ】『この選手は期待できる！！』高木豊が北谷キャンプで見た注目選手は？中田翔・中島宏之らの加入で若手の意識に変化が！立浪監督・片岡コーチと話した今年のドラゴンズ展望は…【プロ野球】」と題した動画を更新。中日キャンプの様子について語っている。 　まず1軍・北谷キャンプの様子について「（選手たちの）競争を感じるシーンがたくさんあって良かった」と活気を感じたとした高木氏。 　その上で気になる選手にはキューバ出身の21歳、育成契約で入団したクリスチャン・ロドリゲスを挙げた。身長184センチ、キューバU23代表選手も務め、内野手として主に遊撃、二塁を守る。 　ロドリゲスについて守備練習を見たとした上で高木氏は「いいね～！」と絶賛。「育成にしておくにはもったいない」と打撃次第では早い段階で支配下に上がるという見通しを示すとともに、良かった点として「（守備において体の使い方が）やわらかい、身体能力が高い、足が速い、バネもある」と今後の期待感が膨らむ選手だとした。 　さらに注目の中田とも言葉を交わしたと明かし、肩にのしかかるプレッシャーは相当なものがあるんじゃないか？と聞いたところ「まったくない」と即答したという。その裏には「ここで結果を残せなければ、引退するという自分との戦い、肝がすわっているなと感じた」と強い覚悟を感じたと高木氏は話した。 　その上で同氏が中田に感じた、巨人在籍時からの変化としては「表情がいい。前チームのときの表情が比べると自分がやらなくてはいけないという肝のすわりもあるけど、非常に表情がいい」とした。自分のペースでできているなど、調整もうまくできている様子を感じたとした。 　指揮官の立浪和義監督も「やっと競争になってきた」と戦力の充実ぶりを認めていたという。 　もともと投手力は強いチームだけに野手陣が力をつければ、十分上位争いは可能と見られている。 　辰年の今年、昇り竜のごとく勢いを示せるか。今後のキャンプ、オープン戦を通じての調整状況も楽しみとなりそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]