「年収800万円」の夫が死亡。夫が高年収なら、妻は「遺族年金」だけで暮らしていける?“会社員の夫・専業主婦の妻”のケースで試算
65歳以上の単身世帯の支出はいくらくらいか
老後の支出については、総務省の「家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要」を参考にしていきます。 本調査によると、65歳以上の単身無職世帯の平均的な支出は月額で15万7673円、年間にすると189万2076円です。 試算した妻の年金は合計177万7916円のため、年金だけでは毎年約10万円が不足してしまいます。この平均支出は持ち家・賃貸ともに含まれた全体の平均なので、賃貸に住んでいる場合、家賃によっては不足額がさらに膨らむことも考えられるでしょう。
いざという時のために、今から備えておく方法とは?
老後を迎えてから後悔しないためには、今からいざという時のために備えておくことが大切です。 そのためには、まずはわかる範囲で将来受け取れる年金額と、想定される生活費を算出しましょう。その上で、不足分について対策を考えていきます。 例えば、現在も老後も元気なうちは精一杯働く、できるだけ貯蓄をしておくなど、生活を安定させる方法を検討したいところです。あわせて、家計の見直しも大きなポイントです。保険の見直しや不要な支出の是正を考えましょう。 必要に応じてiDeCoやNISAなども検討しましょう。とはいえ、資産運用はリスクもありますので、判断が難しい面もあります。迷った時にはファイナンシャルプランナーなどお金の専門家への相談も有効な手段といえるでしょう。
まとめ
一般的に遺族年金だけでの生活は難しいと言われており、今回の前提では夫が平均的に年収800万円と高年収でも、年金だけでは赤字になる可能性があることがわかりました。 老後になにがあるかは誰にも分かりません。いざという時のためにしっかりと備えておきましょう。 出典 日本年金機構 遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額) 日本年金機構 令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和5年度版) 総務省統計局 家計調査報告〔 家計収支編〕 2023年(令和5年)平均結果の概要 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部