「チャレンジしながら向き合っていくことが大事」 パラアスリートが中学校で講演会【徳島】
JRT四国放送
11月18日、世界を舞台に活躍する障がい者のトップアスリートが徳島県内の中学校を訪問し、競技の魅力などを語る講演会が開かれました。 (元パラリンピック柔道日本代表 藤本聰さん(49)) 「近づけなければ見えない、それを嫌がる人もいるんですよね。回転ずしとかで近づけて見て戻したら、店の人にめっちゃ怒られた。『やめてください』って言って、その皿をゴミ箱に投げ捨てられた。あれはかなりショックだった」 この講演会は、中学生たちに障がい者やパラスポーツへの理解を深めてもらおうと徳島県が開きました。 鳴門市の大麻中学校には視覚障がい者柔道で1996年のパラリンピックアトランタ大会から3大会連続で金メダルを獲得した藤本聰さんが訪れ、1年生約60人を前に講演を行いました。 生徒たちは、藤本さんがこれまでに獲得した5つのメダルを手に取り、裏に刻まれた点字をなぞるなどして、それがパラリンピックのメダルであることを確認していました。 (元パラリンピック柔道日本代表 藤本聰さん(49)) 「冷蔵庫とか洗濯機とか色んな便利機能いっぱいあるけど、だいたい使わないですよね。でもよくよく読んだら『これめっちゃ使えるやん』『良い機能あるなあ』とか。だから、皆さんにもどこかそういう風なスイッチとか知らない機能いっぱいあると思うので、チャレンジしながらちゃんと向き合っていくことが、すごい大事なんですよね」 このあと生徒たちは、アイマスクを使って視覚障がい者の感覚を体験しました。 (元パラリンピック柔道日本代表 藤本聰さん(49)) 「皆さんの名前、あいうえお順に1列に並んでください」 生徒たちは声を出し合って情報を交換したり、手をつないで助け合う大切さを学んだりしました。 (参加した生徒) 「目が見えないなりにどういう感覚を使って生活するかとか、どういう意識で動くかとかいう広い視点を学べたと思います」 このパラアスリートによる講演会は、11月27日にも車いすテニスの岡部裕子さんを招いて、徳島市の昭和小学校で行われます。