ECMレコード、創立55周年を記念したドキュメンタリー映画『ECM レコード―サウンズ&サイレンス』公開決定
ヨーロッパを代表する名門ジャズ・レーベル、ECMレコードの創立55周年を記念し、ドキュメンタリー映画『ECM レコード―サウンズ&サイレンス』が10月18日(金)より東京・ヒューマントラストシネマ渋谷を皮切りに全国順次ロードショー公開されます。予告編が公開中です。 ECMレコードは「Edition of Contemporary Music」の略で、1969年にマンフレート・アイヒャーがドイツのミュンヘンに創立したレコード・レーベル。アイヒャーはクラシック音楽とジャズの演奏家として活動した後、20代半ばでECMを立ち上げました。創立時のコンセプトは“静寂の次に美しい音楽”。他のレーベルとは一線を画し、その透明感のあるサウンド、澄んだ音質、洗練された美しいジャケット・デザインなどが世界の多くの音楽ファン、アート・ファンを魅了しており、キース・ジャレット『ザ・ケルン・コンサート』(75年)、チック・コリア『リターン・トゥ・フォーエヴァー』(72年)、パット・メセニー『ブライト・サイズ・ライフ』(76年)といったジャズの名盤を発表しているだけでなく、アンビエント・ミュージック、ワールド・ミュージック、トラッドなど幅広い音楽に貢献してきました。さらに、84年には現代音楽に焦点を当てたレーベル「ECM New Series」を創設。アルヴォ・ペルト、ギドン・クレーメル、ハインツ・ホリガーらが新作を発表するなどジャンルを広げ、クラシック界にも進出しました。 ECMレコードがこれまでリリースしてきたカタログ数は2,000を超え、昨年80歳を迎えた創立者マンフレート・アイヒャーは今も年間約20枚のアルバムを録音、リリースし、つねに新しい音を追求しつづけています。 『ECM レコード―サウンズ&サイレンス』はペーター・グイヤー+ノルベルト・ヴィドメールの共同監督による2009年スイス製作のドキュメンタリー映画で、アイヒャーが世界のさまざまな場所で音楽を作り出すその瞬間を、彼とともに巡っていくというもの。音楽に情熱のすべてを捧げた男=マンフレート・アイヒャーを追ったロード・ムービーです。レコーディング・スタジオ、コンサート会場、舞台裏や街の片隅。そこで出会う、音楽家、作曲家、さまざまな人々。そして、それぞれの物語、それぞれの街と景色、ぶつかり合いと抱擁、静寂と喧騒、失望と喜び……。観る者は、世界を旅しながらマンフレート・アイヒャーとともに彼の周りで起こるさまざまな出来事を体験し、ジャズのみならず、クラシック、トラッド、アンビエント、ワールド・ミュージック……さまざまな音楽が生まれる現場を垣間見ることができる作品となっています。