ハースF1代表辞任のシュタイナー、わずか2ヵ月でF1帰還! ドイツ放送局で解説者……開幕戦からいきなり参加
ハースF1チームの前代表であるギュンター・シュタイナーは、今年のF1開幕戦バーレーンGPからドイツの放送局で解説者を務めることになり、F1にカムバックすることになった。 【ギャラリー】世界中から悲しみの声……コワモテだけど愛された。ハースF1代表を退いたギュンター・シュタイナー チーム創設期からハースに関わってきたシュタイナー前代表だったが、2023年シーズンコンストラクターズランキング最下位と厳しい結果に。そして1月10日にハースはシュタイナーの離脱を発表し、新代表にはこれまでエンジニアリングディレクターを務めてきた小松礼雄が就任した。 シュタイナーの今後にはファンから注目も集まっていたが、突然の解任からわずか2ヵ月で彼はF1にカムバックを果たすことになった。 彼は今季開幕戦のバーレーンGPから、ドイツの放送局RTLの解説者として計7レースに参加。スケジュールの合う他社の仕事についても話し合っているという。 なおシュタイナーのRTLでの解説は主にシーズン後半に重点的にスケジュールされている。ハンガリー、ベルギー、オランダ、イタリア、アゼルバイジャンそしてラスベガスで、シュタイナー節が炸裂する予定だ。またChannel10からオーストラリアGPにも出演する予定となっている。 「私はまさに、古き良き時代にニキ・ラウダがやっていたような、彼らが言う所ところの専門家のコメンテーターというわけだ」 シュタイナーはmotorsport.comに沿う語った。 「とても早く話がまとまった。先週の日曜にメッセージが来て、興味はないかと訊かれたんだ。翌日には話し合いをして、先方でのミーティングを経て火曜には受けてもらえるか確認されたよ。私は『もちろんやる』と答えた」 「彼らはちょうど人材を探していたんだ。番組を少し若返らせたいと思っているんだと思う。常に同じ人ではなくね。そして私のことを思いついたから、話し合いになったんだ」 「常々言ってきたように、私の人生はいつも驚きに満ちている。1月に『これから何をするつもりなのか』と訊かれていたときには『これから何をするかについて心配はしていない。つまり、何が起こるか私も分からないということだ』と答えていたが、こういうことになった」 なおオーストラリアGPでのChannel10からの出演については「あと4~5週間ある。だからまだそこで何をしているのかは良く分かっていない! 何か似たようなことをやっていると思う」とシュタイナーは答えている。 シュタイナーはTV番組への参加に向けては、昨年3月にFox sportsでNASCARのコメンテーターとして参加したことが、いい準備になったとも語った。 そしてF1解説の役割として、ドライバーとチームに対する批判的な意見も正当ならば躊躇しないと彼は語った。 「プロフェッショナルである限り、意見を持つ必要がある。そして全てに対して良いとは言えないんだ」 「私は事実に基づき続けるつもりだ。『誰かを怒らせたい』なんて思いから始めることなんて一度もなかった。実際、その逆だ。私は生きていて誰かを怒らせたいと思ってはいない。しかしそのつもりはなくても起こってしまう」 「私には自分の意見があって、そしてそのつもりがなくとも怒らせることがある。人を裁くような人間でもなく、ただ事実を語っているだけだ。私は裁判官じゃないんだ」 シュタイナーといえばNetflixのF1ドキュメンタリーに出演した際の話しぶりも、彼の人気の一因だった。ただ、解説者としては、ある種トレードマークになっている下品な言葉つかいには頼らないつもりだとしている。 そしてシュタイナーはF1で仕事をする機会は他にもあるものの、あまり多くの移動はゴメンだとも語った。 「何人かと話をしているが、今は少し『24時間はやりたくない』という感じだ」 「何かを始めた時、それが急に大きくなっていくこともある」 「色々なことが起きているが、私はその全てに飛びつくつもりはないし、今は評価をしているんだ。そうしないと、あることをしていたら、また別のあることができなくなるからね」 「大きな選択肢があるとは言わないが、その時その時に選べるというのは、良いことだ。とても幸運だと思う」
Adam Cooper