<呪術廻戦>「キモい株が爆上がり」高田ちゃん発動のセーラー戦士・東堂から一転、戦慄の決着に視聴者瞠目「同じ作品とは思えない正気度の違い」
MBS・TBS系列全国28局にて放送・配信中のアニメ「呪術廻戦」(毎週木曜夜11:56-0:26ほか、TBS系/ABEMA・ディズニープラス・Huluほかにて配信)の第2期21話(第45話)「変身」が12月14日に放送された。虎杖悠仁(CV.榎木淳弥)、東堂葵(CV.木村昴)、真人(CV.島崎信長)の三者が黒閃を放ち、120パーセントの潜在能力を引き出すに至る。死闘の極みと言える戦いの中、東堂と虎杖、2人が作り出す世界のギャップに注目が集まった。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】Xで激しいツッコミ続出となった一幕の鍵となる東堂葵(CV.木村昴)の胸のペンダント ■情報量が多すぎて正解が分からない、東堂のワンダーワールド 前話で「クソキモいオールマイト!」「呪術とヒロアカの夢のコラボ!?ww」と大反響を呼んだ東堂のワンダーワールド。心が擦り切れてしまいそうな展開が続く中、一服の清涼剤(?)となってくれたが、東堂の本領発揮はまだまだこれからだった。 先の戦いでの五条悟を模倣して、0.2秒の領域展開で自閉円頓裹(じへいえんどんか)を繰り出す真人。領域展開で虎杖の魂に触れようとすれば虎杖の中にいる宿儺にも触れることになり、前回はそれで宿儺に殺されるところだった。一瞬にも満たない0.2秒の領域展開は、それを避けるための手段だった。イチかバチかの賭けは成功し、東堂の左手を奪う。術式を封じられた東堂にトドメを刺そうと迫る真人。そのとき、東堂の胸のペンダントが落ち、開く。そこにしまわれていたのは、東堂が全力で愛を注ぐ高身長アイドル・高田ちゃんとブラザー・虎杖の笑顔の写真だった。 釣られるように一瞬写真に目が行ってしまった真人は、それがいったい何なのかが分からないだけに、「え? は? へ?」と思考を混乱させる。それと同時に展開したのが、再びの東堂のワンダーランドだった。高田ちゃんが歌う「最高潮☆JUMPING!」をBGMに、出現した高田ちゃんスタンドと共に反撃に出る東堂。さらにセーラー戦士ばりの姿に変身すると、ラブパワーでラッシュを掛けて、真人をノックダウンさせてしまう。情報量が多すぎて、もう何が正解か分からない。 すべて東堂の脳内妄想だったわけだが、直後のXでは「先週はオールマイトだったけど今週はプリキュアな東堂さん」「たんたかたーん。高田ちゃんはもはや東堂の領域展開『簡易無量空処』だろ!」「東堂、人類の頭では表せないほどオカシイな」「東堂のキモい株が爆上がり」など、激しいツッコミが続出する大反響のシーンとなっていた。 ちなみに今話冒頭ではもう1つオマージュがあり、真人の戦いぶりが「寄生獣」だと話題に。「真人嫌いだけどミギー真人は可愛いな」「リアタイ遅れたら真人が寄生獣になっててチャンネル間違えたかと」など、コメントが上っている。真人役の島崎は「寄生獣」で主人公・泉新一を演じており、もしかしたらそこからの遊び心だったのかもしれない。 ■戦慄の決着となった虎杖と真人の呪い合い 前半はコミカルさを交えた戦いだったが、東堂がリタイアし、虎杖と真人の一騎打ちになると雰囲気は一変する。黒閃を放ち、黒閃を受けたことで自分自身の魂の本質をつかんだ真人は自らに無為転変を行うと、「遍殺即霊体(へんせつそくれいたい)」へと姿を変える。これまで変幻自在の体で巧妙に魂の位置を隠し、軟体の性質で戦ってきたのとは真逆に、甲殻をまとったような体は脹相の血の鎧よりも硬く、これが真人の剝き出しの魂の形だった。 この真人を倒すには、最大呪力出力の黒閃をぶつけるしかない。虎杖が狙う一撃を真人も見抜き、遍殺即霊体を解く(体サイズを変える)という手段でミートポイントをずらし、黒閃を不発に終わらせる。しかしそれは黒閃ではなく、二度目の衝撃が遅れてやってくる逕庭拳(けいていけん)だった。東堂のアシストを受け、本命の黒閃を決める虎杖。これで勝負は決した。 「ただオマエを殺す。また新しい呪いとして生まれたらソイツも殺す」 「もう意味も理由もいらない」 「錆び付くまで呪いを殺し続ける」 そう宣告する虎杖の両目には冷たい殺意しかなく、恐怖に震える真人は“呪い”という存在でありながら、まるで幼児退行でも起こしたように錯乱して逃げ始める。景色は吹雪く雪原に代わり、狼が傷ついたウサギを追い詰めていく。今まで人間を狩る側であると疑うことなどなかった真人が、完全に狩られる側に代わった瞬間だった。 この見事な心象風景には視聴者も息を飲み、「手負いの白兎 折れた脚を見やる絶望を煽るカットもよかった」「ここで虎杖を狼の群れの一人として描いてるの呪術師という群れ=大きな歯車の一部ということなんだろうな」「虎杖くんに狼というビジョンを重ねるの『狡兎死して走狗烹らる』って言葉を思い出すな。その在り方は兎が狩り尽くされた時に不要になる猟犬の生き方だ」など、考察も交えた様々な感想が上がる。また、「東堂のウキウキタイムと虎杖の凍えるセリフの落差よ」「同じ作品を見ていると思えない正気度の違い」といった、前半と後半のギャップに瞠目するコメントも多く寄せられている。 ※島崎信長の崎は正しくは「たつさき」 ■文/鈴木康道