プロ将棋界最年長71歳 青野九段(焼津出身)が引退 通算800勝、現役50年に幕
将棋の現役最年長プロ棋士で焼津市出身の青野照市九段(71)が13日、東京都渋谷区の将棋会館で行われた泉正樹八段(63)との対局に敗れ、日本将棋連盟の規定により同日付でのプロ引退が決まった。半世紀に渡るプロ生活の通算成績は800勝899敗。 大井川鉄道新社長に鳥塚氏(えちごトキめき鉄道) 鈴木氏は退任 第37期竜王戦6組昇級者決定戦の1回戦。青野九段が先手を取り、両者が飛車前の歩を進める相懸かりの形で対局は進んだ。昼食休憩まで一進一退の攻防が続き、一時は後手玉の詰みを視界に入れる場面もあったが至らなかった。146手で青野九段が投了し、勝敗が決した。 青野九段は現役生活を振り返り「他のプロに比べてスタートが遅かったが、26人いる800勝達成者より希少な『現役50年超え』を達成できてよかった」と話した。同連盟によると、現役50年達成者は青野九段で11人目。引退後の生活については「執筆活動は続ける。海外や地元を含め、子どもらに向けた普及活動にもこれまで通り関わる」と話した。「将棋以外に楽しいものがあるんじゃないかという気もしている」と笑った。 青野九段は、静岡県の将棋振興に尽力した広津久雄九段(1923~2008年)に弟子入りし、21歳で四段に昇格してプロ入り。1994年に九段になり、順位戦A級通算11期、竜王戦1組通算6期を記録するなど活躍した。今年2月に将棋栄誉敢闘賞の条件となる800勝を達成し、4月には現役50年も超えた。
静岡新聞社