季節ようやく前進 爽やかな秋晴れが長続き 放射冷却で朝ヒンヤリ そろそろ冬支度を
この先の週間天気図を見ると、日本付近は大きな移動性高気圧に広く覆われる日が続くでしょう。北海道から沖縄にかけて爽やかな秋晴れの続く所が多くなりそうです。関東や東北の太平洋側は、明日10日まで雲が広がりやすいですが、11日以降は晴れて、3連休もお出かけ日和に。
明日10日 朝は「放射冷却」で冷える そろそろ布団も衣替えを
今日9日は、冷たい雨が続いた関東や東北の太平洋側では10月下旬から11月中旬並みの肌寒さとなりました。東京都心は17.4℃までしか上がらず、5か月ぶりに20℃を下回りました。午後5時現在も関東から東北の沿岸で雨の降っている所がありますが、今夜には雨の範囲が狭くなるでしょう。 明日10日は沖縄、九州から東海、北陸にかけて朝から広く晴れる見込みです。関東は雲の多い天気が続き、午前中は千葉県など一部で雨が降りますが、午後は日の差す所が多いでしょう。東北は太平洋側を中心に雲が多く、朝晩は雨の降る所がありそうです。 今朝はこの秋一番気温の下がった所が多く、最低気温は札幌市で8.1℃、東京都心で14.9℃など急に涼しい朝となりました。 明日10日朝は全国的にこの時期らしい冷え込みとなり、最低気温は仙台市や新潟市で14℃と今朝以上に冷える所もありそうです。東京都心も15℃まで下がり、今朝と同じくらいでしょう。急に冷えるようになりましたので、暖かい寝具を準備するなど、体を冷やさないようご注意ください。 日中は東海から九州にかけての広い範囲で25℃以上の夏日になるでしょう。日なたでの活動は十分暑いですが、これまでに比べると空気が乾いて、秋らしさを感じられそうです。一日の寒暖差に気を付けて、調節しやすい服装を心がけましょう。関東は20℃を超えて、肌寒さは解消へ。今日に比べて、過ごしやすく感じられそうです。
秋に注意したい「放射冷却」 晴れる日ほど冷え込み注意
残暑が長引いていたため、今日9日朝は急に空気がひんやりと感じられた方も多かったと思います。 冷たい雨や風の影響で冷えた所もありましたが、晴れた所は「放射冷却」の影響で気温が下がりました。 「放射冷却」と聞いたら、季節が進んだ証拠ともいえるでしょう。これからの時期、夜から朝にかけて穏やかに晴れると「放射冷却現象」が強まるため、気温がグンと下がります。「放射冷却」とは、物が外へ熱を出して冷えることです。 例えば、寒い夜に布団をしっかりかけて寝れば、朝まで体が暖かかったはずなのに、布団をかけずに寝てしまい、体が冷えてしまった経験がある方もいらっしゃると思います。 夜から朝にかけて曇りの天気だと、雲が布団と同じような役目をするので、地面近くの熱は空へ逃げにくく、冷え込みが弱くなります。一方、風が弱く晴れていると、布団と同じ役目をする雲がないので、地面近くの熱はどんどん空へ逃げてしまうため、朝の冷え込みが強くなります。 しばらく穏やかに晴れて、冷え込みやすい日が続くため、体を冷やさないようにご注意ください。
週間予報 3連休は行楽日和が続く 寒暖差に注意
11日には、関東も朝から晴れて、日中は日差しがたっぷりと降り注ぐでしょう。東京都心は再び25℃以上の夏日となる可能性があります。 東北の太平洋側も気温が上がり、肌寒さは解消されそうです。 12日から始まる3連休は、13日にかけて広い範囲で安定した晴れの天気が続くでしょう。14日スポーツの日は、九州や四国など一部で雨が降るほかは秋晴れが続く見込みです。 朝晩と日中の気温差が10℃近くある所が多く、北海道や内陸部では15℃以上も差がありそうです。時間帯によって服装を調節する必要があるでしょう。薄手のコートやカーディガン、ストールなど暑さや肌寒さを微調節できるものがあると便利です。
日本気象協会 本社 石榑 亜紀子