定年後、再雇用で給与が「月19万円」に下がってしまいました。「高年齢雇用継続給付金」をいくらか受け取れると聞きましたが、実際どのくらい支給されるのでしょうか…?
厚生労働省 高年齢雇用継続給付の内容及び支給申請手続について ●賃金の低下率が61%以下の場合:支給対象月の賃金×15% ●賃金の低下率が61%超~75%未満の場合:支給対象月の賃金×低下率に応じた支給率 →例:40万円から28万円にさがった場合は、70%低下しているため支給率は4.67%です。28万円に4.67%を乗じた1万3076円が支給されます。 ■月19万円に下がった場合のシミュレーション 実際に本事案の月19万円に下がったケースで支給要件を満たすのかを計算してみます。まず、60歳時点の給与から75%未満になっていれば支給されますので、以下のように試算しました。 ●25万4000円×75%=19万500円 ●25万3000円×75%=18万9750円 もともとの給与が25万4000円以上であれば支給要件を満たし、それより少ない場合は支給されません。具体的にいくら支給されるのか、低下率ごとに計算するため図表1の早見表を使って、給与を2パターン想定してシミュレーションしてみます。 ●32万円→19万円に低下:低下率約59%→支給率は15%、19万円を乗じた2万8500円支給 ●26万円→19万円に低下 :低下率約73%→支給率は1.79%、19万円を乗じた3401円支給 元の給料からの下がり具合が大きいほど支給額は大きくなりますので参考にしてみてください。
まとめ
人生100年といわれる中で定年後も働きたいと考えている人も多いでしょう。一般的には再雇用されると給与は下がることが想定されます。しかし高年齢雇用継続給付金を利用すれば定年後の生活を支えることができます。事前に試算するなどして計画的に再雇用後の生活プランをたてましょう。 出典 国税庁 令和4年分民間給与実態統計調査 ハローワークインターネットサービス 雇用継続給付 厚生労働省 高年齢雇用継続給付の内容及び支給申請手続について 執筆者:渡邉志帆 FP2級
ファイナンシャルフィールド編集部