一度は諦めかけた夢舞台 鶴岡東・吉田 ご褒美の3安打2打点 交流試合
2020年甲子園高校野球交流試合は第5日の16日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われ、第3試合で鶴岡東(山形)が日本航空石川を5―3で破った。 【一進一退の攻防】鶴岡東vs日本航空石川の熱戦を写真特集で 「雨垂れ石をうがつ」。鶴岡東の5番・吉田が好きな言葉だ。 振り返れば「けがばかりしていた」高校生活だったが、「めげずにトレーニングをコツコツやってきた」自負がある。そのご褒美が3安打2打点の活躍になって、高校野球最後の試合でやってきた。 2点を追う三回、2死満塁で打席が回ってきたが、いきなりしくじった。「低めは捨てろ」の指示に反し、初球から低めを2球連続で空振りし、追い込まれた。普通なら動揺しそうなものだが、めげない性格が幸いした。「後ろにつなげばいい」。カウント2―2から、再び低めの球をはじき返すと打球は中前に転がり、同点の2点適時打。「ほっとした」と、うれしさより安心が先に立った。 一度はあきらめかけた甲子園だった。6月の練習試合中に転倒し、左肩を脱臼。優勝した山形独自大会は一試合も出場できなかったが、それでも練習をやめようとはしなかった。東北6県の独自大会優勝校による東北大会では、1回戦の青森山田戦で代打本塁打を放つなどようやく調子を戻し、この日の先発出場を勝ち取った。 石川県出身で、相手はくしくも日本航空石川。「地元の人たちも見てくれているかな。最後に打てて良かった」とはにかんだ。【岸本悠】 ◇最終日もライブ中継 ニュースサイト「毎日新聞」(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/)と「Yahoo!JAPAN」が運営する「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu/)で展開する「センバツLIVE!」では、センバツ交流試合の全16試合をライブ中継します。センバツLIVE!は、パソコンやスマートフォンで、いつでもどこでも無料でお楽しみいただけます。勝負の裏側に迫った最新のニュースや写真特集など、試合の情報が盛りだくさんです。センバツ交流試合にどうぞご注目ください。