ACL初制覇へ、横浜FM・キューウェル監督「とにかく楽しむ」
待っているのは歓喜か、落胆か。アジアの頂点をかけた180分間がいよいよ始まろうとしている。5月10日『AFCチャンピオンズリーグ2023-24』決勝・前日会見が実施され、横浜F・マリノスのハリー・キューウェル監督とDF畠中槙之助は次のように意気込みを語った。 キューウェル監督「楽しみにしているし、興奮している。マリノスに関わるすべての人とここまで来た。簡単ではないのは理解している。両チームともここまで来るのに非常に大変だった。とにかく明日の試合を全員で楽しみたい」 畠中「明日の試合は個人としてもチームとしても、どれだけ戦えるかが大事。ここまで残っているのは簡単な試合にならない。難しい試合になるが、このエンブレムを背負ってマリノスファミリーで勝ちにいきたい」 明日の試合のキーポイントを質問されると、指揮官はこう返答した。 キューウェル監督「今回の決勝も1回で勝負は決まらない。このチャレンジを楽しみにしている。2回として同じチャンスは来ないと思っている。1stレグの90分では何も決まらない。1-0でも、2-0でも、3-0でも、追う側でも何も決まらない。選手たちを信じているが、とにかく簡単に倒せるチームではない。自分たちの似たように西地区で試合をしてきた。明日のゲーム、2ndレグとも大きな試合になると思う。とにかく楽しみたい」 3度目の挑戦で『ACL』決勝までたどり着いた感慨を求められた畠中は? 「僕自身『ACL』は3度目で決勝は初めて。マリノスの選手は誰も決勝を経験していない。大きな試合だし、引退して振り返った時に大きなタイトルと感じるだろうが、それはしっかり自分たちのプレーをしてタイトルを取った先の話。まず1stレグをしっかり勝ちにいくことが大事だと思う。自分たちはシーズンをまたぎ、メンバーが大きく変わった中、積み上げてきた結果でもある。今のマリノスの選手だけではなく、チームを去った選手たちも誇れる試合をしたい」 UAEの名門・アルアインの印象を質問されると、キューウェル監督はこのように答えた。 「相手のチームよりも自分たちのチームに集中している。明日の決勝の相手のアルアインは見てきたが、スピードやアグレッシブさがあり、支配もするがカウンターを狙っているように見受けられる。自分たちのミスを誘い、スピーディなカウンターを狙っている。チャンスが来た時に仕留めるチーム。自分たちにとっていいテストとなる。このチャレンジをワクワクしている。自分たちがコントロールできるところをコントロールして、明日の試合に向かっていきたい」 畠中は「試合を楽しむ」という監督の意見に同意した。 「今のサッカーは自分たちがプレーしていても楽しい。『ACL』決勝というなかなかない舞台でプレーするのは緊張する選手もいると思うが、緊張したところでいいプレーができるわけではなく、むしろネガティブな面がある。楽しむことが一番自分たちのサッカーがやりやすくなると思う。自分たちが楽しめば、観ているお客さんも楽しめると思うし、その上で結果が出れば、最高かなと思う。結果はあとから付いてくるものだと思うので、監督が言うようにまず楽しみことが重要かなと思う」 キューウェル監督は1stレグがホームで2ndレグがアウェイとなるが、有利不利はないとキッパリ。 「自分が思うにはホームだろうがアウェイだろうが関係ないと思っている。何も変わらない。スタジアムが違っても同じ芝、同じスタジアムで戦うというメンタリティで試合に臨みたい。自分たちの立っているピッチ、ボールは同じ。勝ちたい気持ちは全員にある。明日は満員に近い人たちが応援してくれると聞いている。自分たちのサッカーをすることが大事だと思っているし、明日何も決まるわけではない。勝って興奮して2ndレグで負けたら何も意味がない。自分にとって次のゲームが一番大事。それが明日」 果たして、横浜FMのアジア初制覇か、アルアインの11年ぶり2度目の優勝か。『ACL 2023-24』決勝1stレグは5月11日(土)・横浜国際総合競技場、2ndレグは25日(土)・ハッザーア・ビンザイード・スタジアムにてキックオフ。試合の模様は2試合ともDAZNにて生配信。ホームゲームのチケットはチケットF・マリノス(Jリーグチケット)にて発売中。