留学中に資料と格闘の日々…思い出のテムズ川へ 陛下のライフワーク「世界の水問題」
テムズ川との出会いで、“水運”に魅了された天皇陛下。イギリス留学終了の2年後、ネパールを訪問された際、“水”に対する新たな思いが芽生えたそうです。そして、それをずっと世界に訴えられています。 天皇陛下(2022年):「私は、かつて、ネパールの山間部の共同水道で、水をくむ女性や子どもたちの姿を見たことが、水問題に関心を持つきっかけとなったことをご紹介しました。蛇口をひねれば、すぐ飲める水もあれば、何時間もかけて並び、山道を運んで、ようやく手に入る水もあるのです」 水によって、工業が発展する国もあれば、水の確保すらままならない国もある。人の営みに不可欠な水だからこそ、そこに差が生じてはいけないというのが、陛下が、長年、発している思いです。 『水運史から世界の水へ』から:「大切な水が、人々が知恵を出し合うことにより分かち合われ、その結果、紛争や貧困、教育やジェンダーなどの問題が改善され、平和と繁栄、そして幸福がすべての人々にもたらされるようになることを、心から願わずにはいられません」 以前、陛下が視察に訪れた、テムズ川沿いの博物館では、陛下のサインが入った論文を大切に保管しています。 川・漕艇博物館 オコナ―館長:「水質や水不足の問題、水域施設を守る重要性を陛下も一緒に呼びかけ、議論を活発化させることで、世界は、この問題をより真剣に受けとめてくれます」
テレビ朝日