台湾で議会占拠の学生らに「休講」認める動き
台湾で繰り広げられている、台湾-中国間の「両岸サービス業協議反対運動」において、大学生らの間で「自主休講」の動きが広まっている。学生リーダーは抗議活動に参加している学生らに対し、大学側に「自主休講」の措置をとってもらうよう呼びかけた。 大学側に授業の一時休講や、出席確認を行わないよう持ちかけ、学生らの抗議活動を支援してもらおうとの考えだ。ネットで行われている署名活動は現時点で、台湾全土の大学の約100の学部や学生団体がこの呼びかけを支持する署名をしており、個人でも4000近い署名が集まっている。
学生団体は、「馬英九総統は江宜樺行政院長(日本の首相に相当)ともに協議撤回の要求を無視し、警察の暴力によって非武装のデモ隊を強制排除しようとした。自主休講は抗議活動を続けるための第一歩であり、大学側には休校措置をするなどして学生の抗議活動を支援してほしい」と、考えているようだ。 ■学生らの「自主休講」を支持する大学教授も また、この「自主休講」の呼びかけに賛同し、署名を促す大学教授も少なくない。警察の暴力による鎮圧を批判し、学生団体の訴えにしっかり耳を傾けるべきだと考えているようだ。こうした動きが、学生らの議会占拠やデモ活動を後押ししているといえるだろう。 一部、ネット上では、「台湾大学の学長らが学生支持を表明している」、という情報もあるが、表明はしておらず、事実上、黙認している状況だ。 馬総統や江院長の母校である台湾大学では、学生自治体や新聞会を始めとした十数の団体で自主休講し、抗議活動に参加するよう呼びかけが行われている。新聞会代表の徐さんは、デモ隊が警察に放水されたことについて、これは「台湾大学のOBである馬英九総統」が下した命令であることを指摘し、「このままでは落ち着いて授業にも出られない」とコメントしている。 また一方で、「自主休講」について、「大学には学費を払って来ている。自主休講していては何も学べないし、学費がもったいない」、「抗議運動については支持しているが、それと同じぐらい授業に出ることも大事」と批判的な意見も出ているようだ。 (文責:TomoNews/台湾)