熊本銀行、純利益17・6%増 個人、企業向け貸し出し増 2024年9月中間決算
ふくおかフィナンシャルグループ(FG)傘下の熊本銀行が11日発表した2024年9月中間決算は、純利益が前年同期比17・6%増の34億900万円だった。個人、企業向けともに貸し出しが伸び、利息収入が増加した。 熊本の経済ニュース
売上高に当たる経常収益は19・5%増の155億8300万円。貸し出しでは、台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出に伴う設備投資など企業の資金需要が伸びたほか、住宅ローン残高も増えた。1月に始まった新しい少額投資非課税制度(NISA)などを受け、個人向け資産運用商品の販売も好調だった。 本業のもうけを示す実質業務純益は4・0%増の42億6600万円。人件費やシステム関連費用も増えたため、経常収益に比べて伸びは小さかった。 また、貸出先への与信関連で5億9900万円の戻し入れ益を計上したことも純利益を押し上げた。 25年3月期の通期業績予想は上方修正した。日銀の利上げに伴う貸出金利の上昇を考慮して、純利益を6億円増の62億円とした。 熊本市中央区の本店で会見した坂本俊宏頭取は、中間決算への日銀の政策変更の影響について「資金の調達コストの増加が先行したが、貸出金の積み上げでカバーできた」と述べた。
福岡銀行などを含むふくおかFGの中間連結決算は、純利益が29・4%増の391億8千万円、経常収益は15・6%増の2248億8700万円。通期予想では、純利益を35億円増の720億円に引き上げた。(田代智也)