【スチールフレームの名作椅子】デザインの巨匠が生んだスタイリッシュな椅子
美しい造形美に、快適な座り心地......。たった一脚でも、住まいを洗練の空間へと昇華させてくれる「名作」と呼ばれる美しき椅子。今回は、スタイリッシュな印象をもたらしてくれる、スチールフレームの名作を厳選紹介 【写真】スチールフレームの名作椅子5選
ミース・ファン・デル・ローエの「MRサイドチェア」
バウハウスで最後の校長を務めた近代建築の巨匠、ミース・ファン・デル・ローエが、1927年に行われたヴァイセンホーフ住宅展覧会で発表した「MRサイドチェア」。革張りの「MR10」とラタン(籐)張りの「MR20」をデザインし、その後5年の歳月をかけて、アーム付きなども加えたMRコレクションを手がけた。 「MRサイドチェア」は、ミース・ファン・デル・ローエが、スチールパイプを素材にした初期の作品。カンチレバー特有の弾力性と浮遊感のある座り心地も快適だ。革張りの「MR10」は、モダンな空間にも似合う、スタイリッシュな佇まいが魅力。革のカラーは、ブラック、ライトブラウン、ホワイトベージュの全3色。
「ミース ファン デル ローエ コレクション MRサイドチェア」¥293,700/ノルジャパン
マルセル・ブロイヤーの「ワシリーラウンジチェア」
世界初のスチールパイプ椅子として1925年に誕生した「ワシリーラウンジチェア」。バウハウスの家具工房の教官を務めていた建築家・デザイナーのマルセル・ブロイヤーが、自転車のハンドルから着想を得てデザインしたもので、木製椅子が主流だった時代に、試行錯誤を重ねて生まれたスチールパイプの椅子は、軽量化、大量生産、低コストを叶えるとともに、近代デザイン史に多大な影響をもたらした。 曲げ加工を施したスチールパイプのフレームに革を張っただけ、という非常にシンプルな構造で、耐久性と美しいプロポーションを実現しているだけでなく、まるで体が浮遊するような快適な座り心地も、一度座ったら虜に。革のカラーは、ブラック、ライトブラウン、ホワイトベージュの全3色。
「ブロイヤー コレクション ワシリーラウンジチェア」¥558,800/ノルジャパン ノルジャパン https://www.knolljapan.com/ BY EMI ARITA