広島市内路線バス均一運賃の値上げ220円→240円へ 運賃分科会が承認
広島市内の路線バスの均一運賃を現行の220円から240円へ値上げする計画を巡り、市とバス事業者、利用者の代表たちでつくる法定協議会の運賃分科会は20日、広島市中区で会合を開き、計画を承認した。市と事業者は2025年2月の運賃改定を目指しており、中国運輸局への計画認可の申請を急ぐ。 【地図】運賃が値上げされるエリア 会合は冒頭を除き、非公開であった。市によると、委員10人のうち利用者代表の広島消費者協会会長と市社会福祉協議会会長の2人が計画に難色を示した。「前回(22年11月)の値上げから2年3カ月しかたっていない」「この間の利便性向上の取り組みが見えにくい」といった意見が出たという。 一方、事業者側は値上げ後も赤字が続く収支の見通しや運転士不足の状況の資料を示し、理解を求めた。会合後、会長の市公共交通政策部の森田環部長は「苦渋の選択としてやむを得ないという総意で決めた。今回の運賃改定を見送れば、結果的に大幅な減便などで利用者の不利益をもたらしてしまう」と話した。 運賃分科会は11月の前回会合では説明不足などを理由に計画を承認せず協議を継続していた。
中国新聞社