若者の声を政策に 長野県松本市が「次世代に選ばれるまち」に注力
長野県松本市は来年度、こども部に若者政策を担当する課の創設を検討している。これまで複数の部署に分かれていた業務を新たな課に集約し「若者に選ばれるまちづくり」を強化する。16日には市内で地域活動に携わる学生7人が市役所を訪れ、臥雲義尚市長と面談。年度内には市長公聴会「松本若者ブレスト」の開催も予定していて、市は若者の意見を取り入れながら新たな課の具体的な設計を進める。 16日の面談には、地域で活動する学生団体の代表や、市教育顧問の荒井英治郎・信州大学教職支援センター准教授らが出席し、学生と行政の協働を推進するためのアイデアを交換した。 学生は昨年から「松本ユースサミット」を開き、互いの活動の紹介や学生同士の交流を通して、相乗効果の創出を図っている。各団体が抱える課題を示しつつ、団体同士のネットワーク構築や、活動の継承ができる仕組みづくりを提案した。 臥雲市長は「学生団体によるプラットホームがあれば、政策立案など、責任を伴う政治プロセスに関わることもできる」と話し、まちづくりへの積極的な参加を期待した。ユースサミット代表の大久保拓真さん(22)=信州大学経法学部3年=は「学生と行政が一緒にやっていくという認識を確認できた」と手応えを口にしていた。 臥雲市長は市議会12月定例会の一般質問の答弁でも、人口構成上少数派となっている若者の声を積極的に政治に反映する必要があるとの見解を示していた。来月下旬から来年3月末までの間に2回程度開く「松本若者ブレスト」でも市長が直接、若者の意見に耳を傾ける。市内に通学・通勤する高校生から20代の若者グループが対象で各回1グループが参加できる。来月8日まで、QRコードから参加申し込みを募っている。
市民タイムス