【英国】英中銀、金利5%で据え置き 11月の利下げ示唆も慎重姿勢維持
英中銀イングランド銀行は19日、前日に開いた金融政策委員会(MPC)で、政策金利を5%に据え置くことを決めたと発表した。据え置きは大方の予想通り。8月のインフレ率が2.2%と中銀目標を上回ったため、2会合連続の利下げは見送った。今後は段階的に金利を引き下げるとしており、早ければ11月の次回MPCで追加利下げを行うと示唆している。 議事録によると、金利据え置きは金融政策委員9人のうちベイリー総裁を含む8人が支持し、1人は0.25ポイントの利下げを主張した。 ベイリー総裁は、インフレ圧力は緩和しつつあり、経済もおおむね予想通りに推移していると分析。「これが続けば、今後は段階的に金利を引き下げることが可能」との考えを示した。「ただ、インフレ率を低く抑えることが重要なため、利下げのペースや幅が行き過ぎないよう配慮する必要がある」としている。 市場では、11月に追加利下げが行われるとの予想が優勢だ。中銀は8月、政策金利を0.25ポイント引き下げて5%としていた。 8月のインフレ率は2.2%と、前月から変わらず、中銀が目標とする2%を依然としてわずかに上回っている。 サービス部門のインフレ率は7月の5.2%から5.6%に上昇した。中銀は今後のインフレ率について、年末にかけて昨年のエネルギー価格下落のベース効果がなくなるため、約2.5%に上昇すると予想している。