阪神・西勇輝には「自負」がある! この年齢までローテを守ってきた…藤川球児監督の「力のないベテラン」への厳しい言葉は当たり前 現状維持3億円で契約更改
阪神・西勇輝投手(34)が20日、西宮市の球団事務所で契約更改交渉を行い、現状維持の年俸3億円でサインした(金額は推定)。来季で4年契約の3年目を迎えるチーム最年長は、藤川球児新監督(44)が就任会見に臨んだ際に力がないベテラン選手を「必要ない」と語っていたことにも「当たり前のこと」と泰然自若。来季は先発ローテーションの軸として奮闘することを目標に掲げた。 球団との話し合いでは「経験したことを若手に伝えてほしい」と頼まれた。もちろん快諾したが、西勇としても〝ただ経験があるベテラン〟になるつもりなどない。新指揮官の猛ゲキも冷静に受け止めていた。 「年齢を重ねて、どうみてもジャマだろうなと思われたら引退するだろうし。クビだろうし。叱咤激励と言うよりも、当たり前のことを伝えただけじゃないですかね」 藤川監督は10月15日の監督就任会見で「プレーヤー個人に力がなくて、ベテランというのは僕は必要ない」と言い切り、その厳しさが話題となっていた。プロ16年で通算124勝を挙げてきた西勇も、今月10日に34歳になった。もちろん西勇一人を指した言葉ではなかったが、西勇なりに真っすぐに受け止めた。 「この年齢でできなかったら引退するのは当たり前やし。この年齢まで高卒がやってきたと自負があるし、ローテーションを守れてきた自負もある。『監督が言うたからビビッて練習せなアカン』ということはない。新たに気合を入れてやるというのもないですし」 監督が求めるのは、力もあり、周囲を巻き込んでチームを包み込むベテラン。そんな存在に西勇がなる。 今季は21試合に登板し6勝7敗、防御率2・24。124回⅔を投げたが2年連続で規定投球回に届かなかった。才木、村上、大竹が先発ローテーションの軸となり、西勇は4番手以下の扱いだったのも大きかった。 「当たり前に中6日で投げられない日や(雨で)日にちがあいたり…。まあ落ち着いて(先発ローテを)回ることができたと思います」 何より優先するのはチームのことだが、自分が先頭に立つ気持ちも失っていない。「ベテランの方々の練習のやり方を、自分なりにかみ砕いて、トレーニングをやっている」とまだまだ進化を目指している。