〈都内最安級〉1杯200円にこだわる“そば屋”が成り立つ理由。店主が明かす月収100万円超えから転身「値上げをしない理由の一つは…」
物価高騰による値上げラッシュが止まらない。マクドナルドや吉野家など大手飲食チェーンも値上げを繰り返し、消費者から悲鳴があがっている。そんな中、東京23区内で驚きの安さで経営しているそば屋を発見した。 【画像】50円メニューがズラり… ありえないほど安いトッピングの数々
1杯200円 激安のそば屋を直撃取材
東京都江東区のJR潮見駅から歩いて5分ほどの場所に店を構えているのが、「立喰そば 大むら」。看板を見てビックリ、なんと、そば・うどんを1杯200円で提供している。店内はまだ新しく清潔感があって、とても激安価格でそばを出す店とは思えない。 しかし店の壁に貼ってあるメニュー表を見ると、「ひとくちカツ 50円」「コロッケ 50円」「白身魚フライ 50円」「きつね 50円」「かきあげ 100円」「かき氷 200円」「缶ビール 250円」などなど、まるで10年、20年前にタイムスリップしたかのようなラインナップだ。 いったいなぜ、ここまで安い価格で店を開いているのか、そもそもこれでやっていけるのだろうか、店主の大村好圭さんに店の成り立ちを聞いた。 「18歳から65歳くらいまでトラック運転手をしていまして、7年前にこの店を開きました。20年くらい前からそば屋をやりたいと思っていたのですが、その時は家族に大反対されてしまって……。 そして8年前、トラックが壊れてしまったのを機に、ドライバーを引退して夢だったそば屋を開く決心をしました。しかし店をオープンするまでは女房にだけ話していて、親や息子らには一切話をしていませんでしたね」(大村さん、以下同) 全国各地をトラックで走り回っていた大村さんは、道中で出会うそば屋に惹かれ、「自分の家の近所にもこんな店があればいいな……」と思い立ったという。しかし店を開くまでの道のりは険しかった。 「店の準備をしていた8年前頃、身体を悪くしていたうえ、体重も95キロくらいあって杖をついて歩いていました。そこから手術をして、プールで歩くなどの運動をして、4カ月で22キロ落としたところ、身体もよくなったのでようやく店を開くことにしました。オープン初日はなんの宣伝もしていなかったこともあってそれなりの客入りだったのですが、驚いたのが二日目です」 どこから評判を聞きつけたのか、なんと店の前まで列ができていたというのだ。