乃木坂46 清宮レイ、卒業までに訪れたターニングポイント “4期生”であることを大切にした2000日
清宮レイ、一部活動休止期間でも『乃木談』は特別な場所に
もうひとつ、彼女にとっての節目となったのが、2022年9月からおよそ半年にわたっての一部活動の休止だ。いわゆる一部セーブしながら活動を続けるというもので、清宮にとって完全復帰までのウォーミングアップの場として機能していたのが、松尾とパーソナリティを務めるラジオ番組『ベルク presents 乃木坂46の乃木坂に相談だ!』(TOKYO FM/以下、『乃木談』)だった。同期で同学年の松尾はラフな自分をさらけ出せる特別な関係性。「清松」(読み:ピュアパイン)と呼ばれ、番組では恋愛相談のほかにも、ドライな毒舌トークを展開している。筆者が『乃木談』を聞いていての印象は、清宮がセーブ期間を経て自分を解放できるようになったのではないかということ。そこにはグループという場所ももちろんではあるが、『乃木談』がいつでも気軽に戻ってこられるホームとしてあったというのが大きいのではないだろうか。清宮は5月31日放送の『乃木談』で卒業発表について言及。あっけらかんとした簡素なコメントはなんとも『乃木談』らしいが、「番組もまだ出演しますので、最後までよろしくお願いします」と番組からの卒業を示唆している。番組の色がガラッと変わることは必至だが、詳細はまた今後アナウンスされていくことだろう(清宮の代わりが新たに入るとしたら、ベルクのある関東出身県メンバーか)。 完全復帰後の32ndシングル『人は夢を二度見る』からはアンダーメンバーとして活動を再開。6月7日、8日、9日と3日間にわたって有明アリーナで開催されている『乃木坂46 35thSGアンダーライブ』が、清宮にとっては最後の『アンダーライブ』となる。座長を務めるのはアンダー曲「車道側」センターの筒井。“あやレイ”として最も距離が近い筒井が座長ということで特別な思いを抱くと同時に、4期生、5期生のみの『アンダーライブ』としてこれからの未来を示すという意味でも、これまでとは趣の異なる公演になるであろう。 今年1月に乃木神社で行われた成人式では、20歳という区切りにあらためて未来に向かって飛躍したい、さらに世界中に飛んでいけるようにという思いを込めて「飛」という字に願いを込めていた清宮。彼女は、4期生という場所も大切にしていたメンバーだった。卒業発表の日付は、デビューから2000日の記念日で、ブログの更新時間「12:03」は『乃木坂46 4期生お見立て会』が開催された“12月3日”を示している。そして、彼女のブログには「私の希望で最後の日は4期生で集まりたいです!というお願いをしていまして、もしかしたら大好きなみんなと何かできるかも…!」といった記載もある。次の世代に繋ぐため、ひたむきに走り続けてきた真っ直ぐな道の途中で、もう一度“4番目の光”が輝き始める。
渡辺彰浩