240年ぶり…善光寺住職が浅間山「天明の大噴火」被災地を訪問 群馬・嬬恋村で法要営む
長野放送
240年ぶりの訪問です。善光寺大勧進の栢木寛照貫主が江戸時代の浅間山大噴火の被災地、群馬県嬬恋村で当時の住職以来となる法要を営みました。 群馬県嬬恋村の「鎌原観音堂」を訪れた善光寺大勧進の栢木寛照貫主。 今から240年前に起きた浅間山の「天明の大噴火」の犠牲者1492人を供養するためです。 善光寺大勧進・栢木寛照貫主: 「未曽有の災害であり、多くの尊い人命が亡くなってしまった。十分に次の世代に伝えていきたい」 旧鎌原村は、噴火による土石流で570人の村人のうち477人が亡くなりました。 小高い場所にある観音堂に逃げた人は無事でしたが、50段あった石段は15段を残して土砂に埋まり、「天明の生死を分けた十五段」と語り継がれました。 それを裏付けるように、1979年の発掘調査では地下の石段から2人の遺体が見つかっています。 噴火当時の善光寺の住職・等順大僧正は、現地で被災者の支援や犠牲者の供養にあたりました。 2年後には三回忌法要を善光寺で営み、現在の御開帳につながったとされています。 善光寺の住職による240年ぶりの現地での法要は節目の年に嬬恋村を訪れたいという貫主の強い希望で実現しました。 今後も、信州から心を寄せていきたいということです。 善光寺大勧進・栢木寛照貫主: 「これを契機に、この地域におられる皆さんとの交流を深めていきたい」
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