稀代の大横綱・白鵬の好き嫌いが分かれやすい4つの理由
2つ目:「史上最強横綱」と称されるほど傑出した成績
先日白鵬がギネス世界記録に認定されたというニュースが報じられました。ギネス世界記録に大相撲の記録が認定されるというのはあまり記憶にない話ではありますが、白鵬の凄さはなんと5つの項目に於いて認定されたということにあります。 白鵬がギネス世界記録に認定された記録は、以下の通りです。 ・幕内優勝の最多回数:45回 ・横綱在位の最長期間:84場所 ・幕内通算勝利の最多回数:1093勝 ・大相撲通算勝利の最多回数:1187勝 ・幕内全勝優勝の最多回数:16回 昭和33年に年6場所制に移行した後、史上最強力士についての議論でまず名前が挙がっていたのは大鵬で、その理由が当時史上最多の32回の幕内優勝を誇っていたことでした。この議論に同じく名前の挙がる千代の富士は31回、白鵬と同時代に横綱として君臨していた朝青龍は25回です。「平成の大横綱」と称された貴乃花は22回なので、白鵬は貴乃花の倍以上幕内優勝していることになります。 また、横綱在位場所数で考えると84場所在位していた白鵬は、年6場所ですから実に14年もの間横綱に在位していたことになります。2位の北の湖が63場所、3位の千代の富士が59場所、そして4位の大鵬は58場所です。つまり歴代の名横綱と呼ばれた力士でさえも横綱という重責を担えるのはおよそ10年程度なのです。 全勝優勝の多さについて触れると、2位は大鵬と双葉山の8回です。ここから分かることは大鵬のように傑出している力士でさえも15日間全ての相撲に勝利するのは非常に難しいということです。大相撲は調子の良い日もあれば悪い日もあります。横綱であっても大関にはデータ上3回に1回は敗れる計算になります。振り返れば現役最後の場所でさえ白鵬は全勝優勝を成し遂げたのです。優勝のおよそ三分の一を全勝という圧倒的な形で達成しているというのは前代未聞と言ってよいでしょう。 横綱在位期間が最長で全勝優勝が多いというのは、言い換えると「横綱として長く実力を保ち、且つ突出した力を幾度となく見せ続けた」と言え、史上最強と言っても差し支えないでしょう。