原点は演じることへの“憧れ”と“楽しさ” 南沙良が出演作を重ねて変わったこと、変わらないこと
窪塚洋介、亀梨和也との共演エピソード
──12月から配信がスタートしたもう1つの作品、『外道の歌』のお話を伺えればと思います。『わかっていても the shapes of love』とは真逆の、かなりバイオレンスな作品ですよね。 こちらも実は、もともと原作を読んでいたんです。始めて挑戦するジャンルだったので、最初は不安もありました。 ──原作、読まれていたんですか!? 私、マンガやアニメが大好きなんですよ(笑)。自宅にいるときは、常にそういったものに触れているような生活です。なので、原作の描写が激しいのも知っていましたし、どうなるんだろう? というのは思いました。グロいのは少し苦手で……。 ──“復讐屋”たちの行う行為が、結構激しめですもんね。実際、撮影現場ではいかがでしたか? 私は拷問シーンに立ち会う場面がほとんどなかったので、そういう意味では大丈夫でした(笑)。1ヵ所だけあったんですけど、撮影期間では最後の方だったんですね。それもあって乗り切れたような気がします。あと、主演の窪塚洋介さんと亀梨和也さんが和やかな空気を作ってくださったので、作品はハードですが、現場はすごく楽しかったですね。 ──窪塚さん、亀梨さんとの共演はいかがでしたか? 窪塚さんは息子さんが私と年齢が近いので、それこそ「お父さん」みたいな感じでした。あと私、漢方に興味があるんですけど、休憩時間にお薦めの漢方屋さんとか教えていただきました。亀梨さんは、本当に面白くて……ずっと現場を笑わせてくれて、明るくしてくださるんですよ。亀梨さんは関西弁だったりアクションだったり、たくさん要素があったので大変そうだったんですけど、それでも現場を常に気遣ってくださって。撮影現場自体は、本当に楽しい作品でした。 ──漫画原作のキャラクターを演じる難しさはありませんでしたか? ありました。私が演じる奈々子は、原作では割とビジュアルも独特なんですよね。そこもちゃんと寄せられたら……と意識しながら演じていました。 ──そういった役作りは、割と事前に監督に相談したりするタイプですか? ……いや、相談しないかも?(笑)。事前に1人で考えたものを現場で出すタイプかもですね。 ──2024年は、大河ドラマ『光る君へ』への出演もありましたね。評価も高く、いろいろと話題を呼んだ作品でしたが、いかがでしたか? 大河ドラマへの出演自体は2回目だったのですが、祖父母がものすごく喜んでくれました。 ──でも前回の『鎌倉殿の13人』とは違い、今回は平安時代が舞台の作品で。衣装とか大変じゃなかったですか? 大変でした! 何が大変って、衣装がめちゃくちゃ重いんですよ……! 私、「この時代に生きるのは無理かもな」と思いましたね(笑)。でも実際に撮影が終わってみると、やっぱり大変だったことは全部忘れてしまって、楽しかった記憶しかなくて。なかなかできる経験ではないですから、参加させていただけて本当に良かったなと思います。