日本を知り尽くす敵将が思わず笑顔になった質問「明日も今のような笑みを浮かべて試合を終えたい」
明日15日のW杯アジア最終予選で日本代表と対戦するオーストラリア代表は14日、試合会場の埼玉スタジアムで公式練習を行った。練習前の公式会見にはトニー・ポポビッチ監督とFWミッチェル・デューク(町田)が出席。ポポビッチ監督は「明日は素晴らしい相手と、素晴らしいスタジアムで試合をする。勝てるという自信を持って戦いたい」と意気込んだ。 【写真】ジダンとフィーゴに“削られる”日本人に再脚光「すげえ構図」「2人がかりで止めようとしてる」 9月シリーズで1分1敗に終わったオーストラリアは、グラハム・アーノルド前監督が退任し、ポポビッチ監督が就任。その初陣となった10日の中国戦は3バックを採用し、先制される苦しい展開ながら3-1の逆転勝利を飾った。 3バックへのシステム変更については「確かにフォーメーションを変えたが、自分たちが照準を当てているのはフォーメーションではなく、どういうプレースタイルでプレーするかということ」と指摘。「指揮して1試合だが、結果は嬉しく思っている。先制されて逆転できたところが特に良かった」と、自信を深めて日本戦に臨む。 現役時代にサンフレッチェ広島でチームメイトだった森保一監督との関係性について聞かれると、「森保サンは素晴らしいコーチ。代表監督として良い結果を残しているし、選手としてもキャプテンとして優れた選手だった。人間としてもリスペクトしている」と笑顔で応じた。 森保監督は先に行われた会見で広島の監督を退任したあと、当時ウェスタン・シドニー・ワンダラーズで監督を務めていたポポビッチ監督の下を訪れ、2週間ほど研修していたことを明かしたが、「彼は仕事と仕事の合間にシドニーに来て、2週間過ごした。これだけで彼がどういう人間か分かると思う。常に学ぼうとしているし、吸収しようとしている。そういった面がサッカーでもよく生かされている」と称賛した。 ポポビッチ監督が現役のオーストラリア代表選手だったときにはドイツW杯のグループリーグ初戦で日本代表と対戦。ポポヴィッチ監督はベンチだったが、オーストラリアが3-1の逆転勝利をおさめ、その勢いのまま同国初のグループリーグ突破を決めた。当時のことを聞かれると、「2006年の試合は特別な日で、今でも思い出すと笑みがこぼれる。明日も今のような笑みを浮かべて試合を終えたい」と思わず笑顔になった。 現役時代にプレーしたクリスタル・パレスに今夏、日本代表のMF鎌田大地が加入したことについては、「自分がいたチームに良い選手が入るのは喜ばしいこと。どんどんそういう選手に入ってもらいたい」と歓迎した一方、「まだ(プレミアリーグでは)ゴールしていないと思うので、じきに得点してもらいたいが、明日は得点しないでほしい。サウジアラビア戦で得点したと思うが、明日は得点してほしくない」とジョーク交じりに答え、報道陣の笑いを誘っていた。