<近藤華>「アンチヒーロー」難役挑戦の16歳 父娘対面シーンは撮影まで緒形直人と会わず 「自分を追い込んで」気持ち作り
俳優の長谷川博己さんが主演を務めるTBS系日曜劇場「アンチヒーロー」(日曜午後9時)に出演している近藤華さん。演じる紗耶は、死刑囚・志水(緒形直人さん)の娘で、6月2日放送の第8話では、主人公の弁護士・明墨(長谷川さん)から、志水が冤罪であることを知らされ、自らの意志で12年ぶりに父親と対面する姿が描かれた。死刑囚の娘であり、また時として話せなくなってしまう場面緘黙症を抱えた少女という難役に挑戦した近藤さんに、これまでの撮影を振り返ってもらった。 【写真特集】近藤華、ドラマとはまるで別人!? 16歳の“素顔”を撮り下ろし!!
◇最初は大人っぽい演技をしようと
近藤さんは2007年8月6日生まれ、東京都出身の16歳。ドラマ「金田一少年の事件簿」(2022年、日本テレビ系)や「ばらかもん」(2023年、フジテレビ系) などに出演してきた。
「アンチヒーロー」が初の日曜劇場で、第1話(4月14日放送)から登場。その時点で紗耶は、「殺人犯をも無罪にしてしまう」アンチな弁護士・明墨に「なぜかよく懐いている犬好きな少女」程度しか描かれず、“何かを抱えている”様子こそあったものの、正体は明かされていなかった。
「私が演じている紗耶ちゃんは結構、謎が多かったので、友達とかも、紗耶がどんな子なのか『考察している』と教えてくれて。その子の予想は当たっていたのですが、放送で明らかになるまでは隠し通しました」
紗耶が、死刑囚・志水の娘であること、その志水を死刑囚にした張本人が検察時代の明墨であること、そして明墨自身が志水が冤罪と知って、弁護士として罪を晴らそうとしていること。それら全て明らかになり、物語はクライマックスに向けて突き進もうとしているが、近藤さんは、紗耶をどんな少女と捉えて演じていたのだろうか……。
「紗耶ちゃんは、すごく複雑な事情を抱えていて、その分、大人びていて子供っぽくない子と思い、最初は大人っぽい演技をしようとしていたのですが。現場で監督から『幼さが大事』と教えていただいて、紗耶ちゃんの幼さや弱さを出そうと切り替えました。あと紗耶ちゃんは、場面緘黙症ということで、あまり人前でしゃべれない子。でも、しゃべれないというだけで、心の中ではすごくいろいろな感情が動いていると思ったので、それをうまく出せるように、表情とかで紗耶ちゃんの心の中が伝わるようにと考えて演じました」