卓球女子団体、悲願の金メダルなるか? 決勝は8月10日!──パリ2024オリンピック特集「注目競技見どころ解説・卓球編」
悲願の金メダルを目指す卓球女子団体は、早田ひな、平野美宇、張本美和らが出場予定。 決勝は8月10日(土)だ。 【写真を見る】卓球女子日本代表の注目選手は?
注目カード
卓球混合ダブルス3位決定戦・決勝:7月30日(火) 放送予定:NHK総合(20:20) 卓球女子団体決勝:8月10日(土) 放送予定:日本テレビ(15:00)
メダル第1号は張本智和&早田ひなの「はりひな」ペアか
混合ダブルス、男女シングルス、男女団体戦が行われる卓球競技。前回の東京大会では水谷隼&伊藤美誠が混合ダブルスで金、女子団体で銀、女子シングルスで銅、男子団体で銅メダルと4つのメダルを獲得している日本だが、今回もメダルラッシュが大いに期待できる。 メダル第1号となりそうなのが混合ダブルスの張本智和&早田ひなの「はりひな」ペアだ。 ダブルスは基本的に右利きと左利きの選手が組んだ方が有利とされているが、右利きの張本と左利きの早田は絶妙なコンビネーションを見せ、7月上旬のバンコクの大会まで4大会連続で頂点に立っている。第2シード入りし、本大会で決勝まで中国ペアとの対戦が回避できたのは大きなプラスになる。 最大のライバルは、シングルス男女で共に世界ランク1位の中国最強ペア、ワン・チューチン(王楚欽)&スン・インシャ(孫穎莎)のペア。スン・インシャら中国勢はシングルス、団体戦でも日本勢の脅威となる。 早田と平野美宇は女子シングルスで、前回の伊藤に続くメダルをかけ戦う。さらに、大会終盤には2人に張本美和が加わり、女子団体戦に出場。2012年ロンドン大会では銀、2016年リオ大会では銅、そして2021年東京大会では銀メダルを獲得した実績があるだけに、女子日本代表がパリで金メダルを獲る可能性は実はシングルスよりも団体戦のほうが高い。
悲願の金メダルを目指す卓球女子団体
団体戦には16チームが出場し、ダブルス1試合とシングルス最大4試合が行われ、それぞれ5ゲームマッチの戦いだ。団体戦はダブルスから始まり、3試合を先取したチームが勝利。試合形式からも分かるように、ダブルスでの“先手必勝”は重要な戦術となる。 東京大会では石川佳純とペアを組んだ平野と、成長著しい16歳の張本のダブルス起用が有力視されている。本番までにどこまでペアとして完成度を高められるか。各チームとも団体のダブルスは急造ペアで臨むことが少なくないが、勝敗の分かれ目となりそうだ。 日本女子の最大の壁は、スン・インシャ、チェン・ムン(陳夢)、ワン・マンユ(王曼昱)と、最強メンバーを揃えた中国。今年2月の世界選手権では結果的に銀メダルに終わったものの、日本は決勝で中国相手に2連勝し、5連覇中の絶対女王をあと一歩まで追いつめた。パリでリベンジを果たして、日本卓球界悲願の金メダル獲得なるか。すべては8月10日、パリ南アリーナ4で決まる。
モリエミサキ スポーツライター サッカーやフィギュアスケートを中心に、スポーツ雑誌や一般誌でフリーランスライター、編集者として活動。現在はスポーツ専門誌で五輪特集等を担当し、大学スポーツ等も取材。 文・モリエミサキ 編集・神谷 晃 AKIRA KAMIYA(GQ)
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