米国株式市場=最高値更新、CPI受け利下げ期待高まる
[ニューヨーク 15日 ロイター] - 米国株式市場はS&P総合500種とナスダック総合がともに1%超上昇し、終値ベースの過去最高値を更新して取引を終えた。米消費者物価指数(CPI)の伸び鈍化を受け、米連邦準備理事会(FRB)の利下げに対する期待が高まった。 ダウ工業株30種も終値ベースの最高値を更新し、節目の4万ドルに接近。ハイテク株が上げを主導し、主要3株価指数は取引時間中の最高値も更新した。 米労働省が発表した4月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比で3.4%と3月の3.5%から鈍化した。3カ月にわたり予想上振れが続いていたが、インフレ率が再び低下傾向に転じたとの見方から、市場ではFRBが9月と12月に利下げするとの期待が高まった。 BMOファミリーオフィスの最高投資責任者キャロル・シュライフ氏は「市場はインフレ率の鈍化を好感し、小売売上高も軟調だった。景気の過熱が収まり、より持続可能なペースで推移している明らかな証拠だ」と述べた。 米商務省が発表した4月の小売売上高は増加予想に反して横ばいとなった。ガソリン価格の高騰で他の商品への支出が減り、消費の勢いが鈍化していることが示唆された。 S&P500の主要11セクターの大半が上昇し、金利動向に敏感な情報技術や不動産がアウトパフォームした。 大型株ではエヌビディアが3.6%高と好調。マイクロソフトとアップルもそれぞれ1.7%高と1.2%高だった。 人工知能(AI)需要の恩恵を受けると期待されるスーパー・マイクロ・コンピューターは15.8%急伸した。 小売り大手ウォルマートは3日続落。個人消費の動向を探ろうと16日発表の決算が注目されている。 このところ連日急騰していたゲームストップは反落し、18.9%安で終了。他のミーム株も売られ、AMCエンターテインメントは20%安、コスは19.2%安となった。 米取引所の合算出来高は147億8000万株。直近20営業日の平均は111億1000万株。 ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を3.02対1の比率で上回った。ナスダックでも1.69対1で値上がり銘柄が多かった。 終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード ダウ工業株30種 39908.00 +349.89 +0.88 39615.10 39935.04 39615.10 前営業日終値 39558.11 ナスダック総合 16742.39 +231.21 +1.40 16601.14 16749.74 16544.09 前営業日終値 16511.18 S&P総合500種 5308.15 +61.47 +1.17 5263.26 5311.76 5263.26 前営業日終値 5246.68 ダウ輸送株20種 15581.51 +18.64 +0.12 ダウ公共株15種 949.62 +9.15 +0.97 フィラデルフィア半導体 5045.08 +141.15 +2.88 VIX指数 12.45 -0.97 -7.23 S&P一般消費財 1458.87 -0.06 0.00 S&P素材 579.14 +0.93 +0.16 S&P工業 1064.67 +6.66 +0.63 S&P主要消費財 824.35 +0.18 +0.02 S&P金融 700.75 +5.00 +0.72 S&P不動産 243.14 +4.03 +1.69 S&Pエネルギー 714.93 +1.08 +0.15 S&Pヘルスケア 1702.06 +24.13 +1.44 S&P通信サービス 295.88 +2.67 +0.91 S&P情報技術 3929.19 +88.07 +2.29 S&P公益事業 367.15 +5.09 +1.41 NYSE出来高 10.42億株 シカゴ日経先物6月限 ドル建て 38720 + 340 大阪比 シカゴ日経先物6月限 円建て 38705 + 325 大阪比