「ムサコ」呼びは浸透しているの? 首都圏3つの「ムサコ」 本丸はどこなんだ!?
武蔵小金井vs武蔵小山vs武蔵小杉
「ムサコ」と聞いてどこが思い浮かぶでしょうか。首都圏に多い「武蔵〇〇駅」のうち、特に〇〇の部分が「こ~」で、「ムサコ」と略称されることがある駅は次の3つがあります。 【地図】「ムサコ」の位置関係 ・武蔵小金井駅(東京都小金井市/JR中央線快速) ・武蔵小杉駅(川崎市中原区/東急線など) ・武蔵小山駅(東京都品川区/東急目黒線)。 興味深いのは、それぞれの駅近くに「ムサコ」を名乗る店や施設などが見られることです。例えば武蔵小金井駅の高架下には、「nonowa武蔵小金井・ムサコガーデン」なる商業施設があります。運営会社によると、名称に「ムサコ」を取り入れた理由は「地域に長く愛されたいという思いから、地元で親しまれている『ムサコ』の名を用いた」とのこと。 ほかにも「むさこドライビングスクール」が、中央線快速の沿線にあります。ただしアクセスは、隣の東小金井駅からの方が近いようです。ちなみに東小金井駅は地元で「ヒガコ」と呼ばれるそう。 武蔵小山駅の周辺には、「ムサコ」を冠したクリニックがいくつかあるほか、駅至近の商店街では毎秋「ムサコマルシェ」が開催されます。商店街振興会の会員は「地元の人も『ムサコ』と呼びますね。『ムサコたけのこ祭り』というお祭りもあります」と話します。 では、武蔵小杉駅ではどうでしょうか。川崎市中原区の担当者は以前、「乗りものニュース」の取材に対し、「地元ではもっぱら『コスギ』ですね。確かに外部の方は『ムサコ』と呼ぶこともありますが、地元では浸透していません」とのことでした。 区内に住む30代の男性も「(どちらかといえば)コスギ駅といいますね。各社のバスも行先に『小杉駅』と表示していますし、街は『武蔵』より『小杉』にインパクトがある」と話します。 なお川崎市は2005(平成17)年、有識者を交えた話し合いのもとで、武蔵小杉駅周辺地区の愛称を「MUSACO(ムサコ)」と決定したことがあるそうです。しかし地元に根付いているとはいえず、決定した当時も「武蔵小山や『むさこう』(武蔵工業大学:当時)とまぎらわしい」といった声があったとか。
乗りものニュース編集部