【ライブレポート】「赤えんぴつ in 武道館」バナナマン30周年彩るドラマチックな2日間
バナナマンのコントキャラクターであるフォークデュオ・赤えんぴつが2月9日(金)と10日(土)に東京・日本武道館で「赤えんぴつ in 武道館」を開催。chelmico、乃木坂46、三浦大知、トータス松本といった豪華ゲストも迎え、バナナマン結成30周年の歴史も感じられるドラマチックな2日間となった。 【写真】ひーとん(日村)のタンクトップを破ろうとする乃木坂46。 赤えんぴつは、設楽演じるボーカルの“おーちゃん”、日村演じるギターとコーラスの“ひーとん”からなるユニット。1993年のバナナマン結成当初から前身となるネタがあり、2001年の「激ミルク」以降は毎回のように単独ライブに登場している。甘酸っぱい恋模様などをストレートに熱く歌い上げる様子や、演奏の前後で繰り広げる大喧嘩と仲直りの掛け合いが人気を集めてきた。コントを飛び出してライブを行うのは今回が初のことで、1日目はソロライブ、2日目は豪華ゲストを迎えてのステージが繰り広げられた。 初日、アリーナ中央ステージに登場した赤えんぴつは、「ライブハウス武道館へようこそ!」というおーちゃんの雄叫びからライブをスタート。「いちごみるく」「バイバイ」など初期の赤えんぴつならではの閉塞感漂う楽曲で客席を引き込んでいく。今回初めてバックバンドとの演奏も披露。サイトウ"JxJx"ジュン(YOUR SONG IS GOOD)をバンドマスターに迎えた、冨田謙、村田シゲ(□□□)、吉澤成友(YOUR SONG IS GOOD)、松井泉(YOUR SONG IS GOOD)、光永渉、仰木亮彦(在日ファンク)というメンバーで、いつもの弾き語りとは違った世界を作り上げた。 武道館のステージいっぱいに走りまわりながら、ひーとんのタンクトップが破かれるおなじみの小競り合いも。代表曲「誕生花」「自転車」「それを胸に」を含む全18曲で会場を赤えんぴつ色に染めた。 2日目は「赤えんぴつ+α」として、バナナマンとゆかりのあるchelmico、乃木坂46、三浦大知、トータス松本をゲストに迎えた豪華ステージ。それぞれのオリジナル楽曲が披露されたのに加えて、赤えんぴつとのコラボも展開された。 Chelmicoは昨年のバナナマンライブ「bananaman live O」に提供したオープニング楽曲「BLUE」を歌唱したほか、赤えんぴつの「チュッチュッチュルッチュ」にラップパートを交えて参加。三浦大知は自身が大好きな歌だという「好きだ」を歌い、「赤えんぴつとストリートでやっていた」というダンスでも会場を魅了する。 乃木坂46は「インフルエンサー」で赤えんぴつのライブを“乗っ取り”。トークではデビューからの付き合いがある2人と息のあった掛け合いを見せた。指を痛めたひーとんの代わりにギターを弾ける人を会場で探すと、客席からトータス松本が登場し、「イカレポンチ」と、赤えんぴつのために作ったという新曲「白けしゴム」を披露。新曲には「ガッツだぜ」のフレーズも盛り込まれ、遊び心あふれる楽曲で赤えんぴつをも喜ばせる。アンコールでは、赤えんぴつとゲスト全員で「自転車」を歌唱した。 また、両日共にバナナマンと親交のある星野源が出演するお祝いVTRも上映された。星野のライブに赤えんぴつがVTR出演したことがあり、今回はその“お返し”。森山直太朗も音声で出演し、毎年恒例となっているラジオでのやりとりを彷彿とさせる掛け合いで会場を沸かせた。 さらに赤えんぴつの楽曲に繋がるオリジナルドラマが会場で初公開された。演出はCMプランナー、クリエイティブディレクターの麻生哲朗氏(TUGBOAT)が手がけ、俳優の中村倫也と黒木華が特別出演している。同じストーリーを2つの視点で描き、9日は黒木主演で作家・永井ふわふわの実話をもとにした楽曲「よし子ちゃん」へ繋がる物語。10日はある別れを描いた「それを胸に」へ繋がる物語で、中村が主演を務めた。 「赤えんぴつ in 武道館」はローチケ LIVE STREAMINGにて本日2月11日(日)18時からアーカイブ配信が開始に。2月18日(日)まで視聴できる。また「バナナマングッズ POP UP ストア」の開催も決定。3月30(土)~4月1日(月)に東京・LIFORK Harajukuにてバナナマングッズが販売される。 ■ バナナマン コメント 設楽:初日は、あっという間で、嘘だと思うかもしれませんが、不思議とやった気がしなかったです。2日目があるということで安心しました(笑)。一生懸命、間違えないようにとか練習通りにしないとと思い、最初は緊張もありましたが、みんながすごく盛り上がってくれて徐々にとても楽しくなっていきました。2日目はゲストの方がいらっしゃったので、初日とはまったく雰囲気が違いましたし、プロのアーティストの凄さを感じました。トータス松本さんが歌っているときについ「最高っすね!」とご本人に言ってしまいました。あと、アンコールでの会場の一体感は本当に感動でした。いつものお笑いライブとはまったく違いました。できるならもっとやりたいですが、武道館だと会場が大きすぎて無理ですかね(笑)。楽しかったなあ。またいつかやれたらいいですね。 日村:とても楽しかったです。演奏しているときは余裕がなかったり、トークのときは意外と会場も暗く、お客さんの反応を見ることができなかったのですが、アンコールのときに会場が明るくなり、大勢のお客さんの顔が見えて、手を振ってくれたり、掛け声をくれたことにとても感動しました。これが武道館のよさですかね。これまで、生でたくさんのいろんなコントのライブに出演させていただきましたが、どれとも違う体験したことのない興奮がありました。本当に凄かったです。2日間、最高でした。またすぐやりたいです。バンドメンバーとも約束したので(笑)。 ■ 「赤えんぴつ in 武道館」歌唱曲(公開されている一部) □ DAY1 「いちごみるく」赤えんぴつ 「自転車」赤えんぴつ 「それを胸に」赤えんぴつ 「誕生花」赤えんぴつ 「夢」赤えんぴつ など全18曲 □ DAY2 「桃ジュース」赤えんぴつ 「それを胸に」赤えんぴつ 「よし子ちゃん」赤えんぴつ 「BLUE」chelmico 「チュッチュッチュルッチュ」赤えんぴつ&chelmico 「ディーダダ×EXCITE」赤えんぴつ&三浦大知 「恋ごころ×インフルエンサー」赤えんぴつ&乃木坂46 「イカレポンチ」赤えんぴつ&トータス松本 など全22曲 ■ 赤えんぴつ in 武道館 2024年2月9日(金)18:00開場 19:00開演 2024年2月10日(土)17:00開場 18:00開演 会場:東京・日本武道館 □ 配信(ローチケ LIVE STREAMING) アーカイブ配信:2024年2月11日(日)18:00~2月18日(日)23:59 料金:4500円 チケット:ZAIKOで2月17日(土)19:00まで販売中。